1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. 講談社「コウノドリ」風疹エピソードを無料公開…風疹流行を受け

講談社「コウノドリ」風疹エピソードを無料公開…風疹流行を受け

同エピソードでは、胎児の状態で風疹にかかった影響で「先天性風疹症候群」を患い、先天性白内障と心室中隔欠損という障害をもって生まれた少女・ハルカとその家族。妊娠がわかったばかりの伊達夫妻。そして鴻鳥を中心に物語が展開し、風疹の脅威とワクチンの重要性を …

続きはこちら

RareS.コメント

7月以降、関東を中心に風疹の流行が拡大しています。妊娠初期の女性が風疹にかかると、生まれてきた子供が白内障や難聴、先天性心疾患などを起こすと言われている「先天性風疹症候群」になる恐れがあります。特に30〜50歳代の男性は予防接種制度の変更の関係で免疫が不十分である場合があり、現在その層で比較的多くの患者が出ていることや、パートナーへうつしてしまう可能性も警戒されていることから、抗体検査や予防接種が呼びかけられており、それをうけて近年実写ドラマ化されたことでも有名な漫画「コウノドリ」の風疹に関するエピソードが公開されました。

先天性風疹症候群に根本的な治療法はありません。先天性心疾患の場合は手術を行い病状の安定を目指し、白内障は手術可能になった時点で濁り部分を摘出し、視力回復を試み、難聴の場合は人工内耳などが検討されます。こうした対症療法的治療法に対して、もっとも根本的な解決方法は、両親が妊娠時に風疹に対する高い抗体価を持つことで、風疹への感染を避けることです。

医療系のドラマや映画、漫画などの作品には、医療を舞台とした単なるドタバタ劇や争いを扱うようなものもあれば、医療の現実をできる限りリアルに描こうという努力の伝わるような丁寧に作られたものもあります。それでもなお、そうした作品は数え切れないほどある様々な病気や症状のほんの、ほんの一握りをとらえたものにすぎません。そうしたことを踏まえて、知るための入り口としてハードルの低いそうした作品で学んでいく流れができていくといいですね。

関連記事