1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. ベングルスタット、常染色体優性多発性嚢胞腎を対象としたP2/3試験を開始

ベングルスタット、常染色体優性多発性嚢胞腎を対象としたP2/3試験を開始

腎臓に多数の膿胞が発生する遺伝病ADPKD サノフィ株式会社のスペシャルティケア事業部門のサノフィジェンザイムは3月4日、現在開発中の経口薬ベングルスタット(venglustat)において、急速に進行するリスクを有する常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の …

続きはこちら

RareS.コメント

指定難病の「多発性嚢胞腎」に対するベングルスタットという経口薬の第2/3相の治験が日本で開始しました。

ADPKDは、腎臓に嚢胞が生じてくる進行性の遺伝性疾患で、原因となる遺伝子は特定されています。症状としては、血尿や側腹部・背部痛などがありますが、進行していくことで、腎機能の低下が起こり、60歳までに半数が腎不全になると言われています。現在、根治的な治療法はないものの、2014年に保険適用となった日本生まれのサムスカは、進行を遅らせる効果があることが報告されており、ADPKDに対するはじめての治療薬となりました。

今回の薬は腎臓にできる嚢胞の成長を促進する物質の腎臓内蓄積を阻害するような機序が考えられています。投与後24ヶ月までeGFRという検査値を測ることから、たとえ良好な結果であってもまだ少し時間がかかるかもしれません。注目していきたいですね。

関連記事