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【PCRD2】フェニルケトン尿症を対象とした研究開発プログラムのご案内

1.研究の目的・意義・予測される研究の成果等

研究の背景

フェニルケトン尿症とは、食品の蛋白質に含まれている必須アミノ酸のフェニルアラニンをチロシンという別のアミノ酸に変える酵素の働きが生まれつき弱く、身体にフェニルアラニンが蓄積しチロシンが少なくなる比較的希な生まれつきの病気です。
フェニルケトン尿症の発生頻度は約8万人出生で1人とされていますので、全国で500人程度と推定されています。また補酵素の欠乏症は約170万人出生で1人とされていますので、全国で50人程度と推定されています。(※1)

フェニルケトン尿症の患者さんは乳児の時からフェニルアラニンの摂取制限を始めます。そしてそれは生涯に渡って継続する必要があります。低フェニルアラニン食事療法によって血液中のフェニルアラニンを一定の範囲にコントロールすることで発症を予防することができますが、患者さんの日々の負担は大きく、それらを軽減する新しい治療法や治療薬が求められています。

研究の目的

本研究では、将来的に開発が予定されているフェニルケトン尿症患者さんのための薬剤に必要な情報(臨床試験に参加可能な患者さんの条件/薬剤の適切な用量)を推定するために実施されます。
具体的には、患者さんお一人お一人の特徴(フェニルアラニン水酸化酵素の変異情報/服薬の状況/食事制限の状況)の違いによるフェニルアラニン値の基準値の違いと食事における影響を、患者さんからいただくアンケート結果や服薬・食事記録の情報と、食前食後の血液と尿から測定されるフェニルアラニン値を元に、個人単位かつ経時的に把握します。
ここで得られたデータは、世界中で薬剤の開発を行っている研究者に活用される可能性があります。これによって、フェニルケトン尿症の薬剤開発が少しでも早く進めることを目的としています。

※1)公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センターWebサイト(https://www.nanbyou.or.jp/entry/4747):「フェニルケトン尿症(指定難病240)」より

2.患者さんから提供いただきたい検体等の種類・情報の項目

・血液(健康診断で採血する量と同じくらいの量:合計30ccほど)
・起床時から昼食後1時間までの間の全ての尿(1回5ccほど)
・背景情報(年齢、性別、居住地、診断名等)や治療状況(過去と現在の治療薬)
・食事状況の記録(4日分の食事の内容や材料、食事の写真)
・服薬状況の記録(8日分の治療薬に関する投与量と日時)

3.研究方法(検体等の具体的な使用目的・使用方法など)

本研究は医療法人社団菱秀会 金内メディカルクリニック(以下、医療機関)の指示に従い、訪問看護サービス(訪問看護師)を利用して患者さんのご自宅において新鮮血と尿を採取します。採血は1日の中で朝食前~昼食1時間後までの間に5回実施します。採尿は起床時から昼食1時間後までの間で、最初の1回を除く全ての尿を採取します。
採取された血液と尿は検査機関によって、フェニルアラニン量、eGFR/クレアチニン、フェニルケトン尿症に関する遺伝子解析を行います。

4.今回の研究にご参加いただける方の条件

・20歳以上65歳未満の男女の方
・下記のいずれかの疾患の診断を受けた方
 フェニルケトン尿症
 古典的フェニルケトン尿症
 高フェニルアラニン血症
 BH4反応性高フェニルアラニン血症
・医師の指導の下に食事制限を実施中の方
・妊娠、授乳中でない方

5.研究への参加の流れ

①応募アンケートへの回答
本ページの最後に設置されている「参加条件確認のためのアンケートに回答する」より、参加される方のご情報を入力してください。

※定員となり次第募集は終了させていただきます。
※参加希望者の申し込み状況により全ての方にご参加いただけない場合がございます。
※お申込みの際に頂いた個人情報は厳密に管理され本研究の連絡以外の目的で使用されることはございません。「難病・希少疾患 情報サイト RareS.(レアズ)」を運営管理する3Hメディソリューション株式会社の個人情報保護方針はこちらをご確認ください。

②レアズからのご連絡
お申込みいただいた日程の中から調整し、「レアズ」事務局よりご入力いただいたお電話番号またはアドレス宛にご連絡いたします。迷惑メールの対策などでドメイン指定を行っている場合、メールが受信できない場合がございます。「info@raresnet.com」の受信設定をしてください。


③必要書類のご送付
研究内容の説明を行う際に必要となる同意説明文書と同意書を、「レアズ」事務局よりご郵送します。事前に目を通しておいてください。

④研究についてのご説明
Zoom等のWeb会議システムを用いて、研究内容のご説明をさせていただきます。合わせて、医師による問診(当日調整できない場合は、採血日までに実施)を行います。

【実施内容(研究内容説明)】

所要時間:1時間程度
・今回の研究に関する説明
・同意書への署名
・医師による問診(当日実施できない場合は、採血日までに実施)

⑤事前課題へのご協力
採血日までの間に 、患者さんアンケート、服薬記録、食事記録にご回答いただきます。

【実施内容(採血日まで)】

所要時間:30分程度
患者さんアンケート
・電子フォーマットを用いて患者さんご自身で回答
※お申し込みアンケートとは別になります。

所要時間:各5分程度
服薬記録(採血日より3日前まで)
・服薬記録用紙(紙)に記載

所要時間:各10分程度
食事記録(採血日より7日前まで)
・食事記録用紙(紙)に記載
・食事の写真を所定の宛先に送信(アップロード)

⑥採血と採尿
研究参加へのご同意をいただいた後、患者さんご自宅にて、訪問看護師による採血とご自身による採尿を行います。

【実施内容(採血日当日)】

所要時間:合計5~6時間程度
・採血:朝食前、朝食1時間後、朝食2時間後、昼食前、昼食1時間後の5回
各5~10cc(合計:約30cc)
・採尿:起床後の最初の尿以外、全ての尿を採取(1回:5cc)
・当日用の服薬記録と食事記録(起床~昼食1時間後まで)

6.負担軽減費について

負担軽減費:30,000円
参加いただいた方へはアンケートや各種記録の作成および採血時疼痛や時間的拘束に対する負担軽減のために¥30,000をお支払いいたします。また、本研究への参加にあたり行われる全ての検査において、患者さんからお支払いいただく費用はありません。

7.検体等の使用への同意の撤回について

この研究をやめたい時は、いつでも中止していただくことが出来ます。その場合は、いただいた血液などのサンプルは破棄し、皆さんの情報や研究で分析した結果も全て破棄いたします。研究の同意を撤回し中止されても、皆さんの不利益になる事は、一切ありません。
ただし、今回の研究の成果や検査結果の共有、最新の研究情報のフィードバックは出来なくなる事をご了承ください。

8.研究へのお申し込み

以下のボタンをクリックしアンケートにご回答ください。

参加条件確認のためのアンケートに回答する

 

<参考>

・PCRD2とは
PCRD2は、国立大学法人東京大学と、「レアズ」を運営する3Hメディソリューション株式会社が共同で構築した、患者さん中心の医薬品開発の推進を目的とした「患者中心主義に基づく希少疾患研究開発プログラム(Patient Centricity in Rare Disease R&D Program 略称:PCRD2 )」です。(詳しくはこちら)

お問い合わせ

本研究に関することは下記の電話番号またはメールアドレスまでお問い合わせください。

難病・希少疾患 情報サイト RareS.(レアズ)
・電話番号:0120-330- 800 (10:00~18:00土日祝除く)
・メールアドレス:info@raresnet.com
※ お問合せの際は『フェニルケトン尿症に関する研究について』とお伝えください。