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X連鎖無ガンマグロブリン血症X-linked agammaglobulinaemia; XLA

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病気・治療解説

概要

細菌感染に罹りやすく、血清免疫グロブリンIgG、IgA、IgM、すべてのクラスの値の低下が著しく、末梢血B細胞比率が2%以下の男子の場合、X連鎖無ガンマグロブリン血症(X-linked agammaglobulinemia: XLA)が強く疑われる。

病因

責任遺伝子はX染色体長腕に局在するブルトンチロシンキナーゼ(Bruton’s tyrosine kinase: BTK)である。B細胞の分化や増殖に重要な働きを持ち、B細胞の前駆細胞であるプロB細胞からプレB細胞への分化障害が生じ、成熟B細胞が欠損するために、抗体がほとんど作られず、低または無ガンマグロブリン血症となる

疫学

世界で1000例以上の患者が存在し、わが国でも250人以上の患者が存在する。X連鎖劣性遺伝形式をとり、基本的に男子のみが発症する。発症頻度は出生男子10万に1人と推測されている

臨床症状

細菌感染症をしばしば反復する。感染症としては、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎などの呼吸器感染症に加えて、皮膚化膿症、消化管感染症、髄膜炎、敗血症がみられる。よくみられる病原体はインフルエンザ菌、肺炎球菌、ブドウ球菌、緑膿菌、カンピロバクターなどである。初発の感染症状は、経胎盤由来の母親からの移行抗体が減少する生後4~6か月以降、5歳までに認められることがほとんどであるが、思春期~成人期に発症することも稀ならずある

治療

免疫グロブリン製剤の定期補充療法が基本である。静注用製剤として200~600mg/kgを3~4週間隔で投与し、血清IgGトラフ値を少なくとも500mg /dL以上に保つ。感染のコントロールを十分に行うためには、血清IgGトラフ値が1000mg/dL以上必要なこともある。欧米で盛んに行われている皮下注用製剤を毎週100mg/kg投与する在宅治療も保険適応となった。慢性肺疾患を合併している場合には、抗菌薬の予防投与が行われる

合併症

適切な治療がなされないと、気管支拡張症などの慢性肺疾患を合併し、日常生活に支障をきたす

小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。