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きょうせんていけいせい (でぃ・じょーじしょうこうぐん/にじゅうにきゅういちいちてんにけっしつしょうこうぐん)
胸腺低形成(ディ・ジョージ(DiGeorge)症候群/22q11.2欠失症候群)thymus hypoplasia; DiGeorge syndrome; 22q11.2 deletion syndrome

小児慢性疾患分類

疾患群10
免疫疾患
大分類2
免疫不全を伴う特徴的な症候群
細分類19
胸腺低形成(ディ・ジョージ(DiGeorge)症候群/22q11.2欠失症候群)

病気・治療解説

概要

染色体22q11.2 の微細欠失を基盤として、胸腺低形成による細胞性免疫不全、先天性心血管系異常、副甲状腺低形成による低カルシウム血症、特徴的な口蓋顔貌異常を呈する症候群である。

病因

微細染色体欠失症候群として染色体22q11.2 の微細欠失が病因であり、fluorescence in situ hybridization (FISH) やarray comparative genomic hybridization (aCGH) にて同定する。特にTBX1遺伝子のハプロ不全が身体的奇形の出現に大きな役割を果たすとされる。常染色体優性遺伝形式かde novo遺伝形式をとる。

疫学

発症頻度は約4000-6000人に1人である。

臨床症状と検査所見

A.臨床症状
1. 副甲状腺低形成による低カルシウム血症による症状
2. 胸腺低形成による易感染性
3. 心流出路奇形
ファロー四徴症、円錐動脈管心奇形、大動脈弓離断、右大動脈弓、右鎖骨下動脈起始異常等の心奇形など
4. 特異的顔貌
口蓋裂、低位耳介、小耳介、瞼裂短縮を伴う眼角隔離症、短い人中、小さな口、小顎症
5. 精神発達遅滞、言語発達遅滞

B. 検査所見
1. 低カルシウム血症、副甲状腺機能低下
2. T細胞数は減少および機能低下
3. B細胞数は正常、免疫グロブリン値は正常か減少
4. 画像検査や心カテーテルによる心奇形の評価

治療

低カルシウム血症に対する治療、心血管系異常に対する外科的治療、免疫不全状態に応じた感染症予防と治療が行われる。造血幹細胞移植や胸腺移植の施行例が報告されている。

合併症

精神発達遅滞、言語発達遅滞および腎奇形を合併することがある。

小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。

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