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そのた、じんきけい
36から41までに掲げるもののほか、腎奇形Other renal malformations

小児慢性疾患分類

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病気・治療解説

概要

腎奇形は遺伝性,非遺伝性に腎の発生段階で生じる異常であり以下のようなものがある。

腎の発生異常

・腎異形成
・低形成腎
・腎無形性(片側・両側)
・過剰腎(発生段階で,分割した後腎芽組織に尿管芽が接合したもので,最高5個の報告がある)

位置異常

●変位腎:1/10,000人の頻度でみられ男児にやや多い。骨盤腎が55%と最も多く,その他交差性融合腎27%,腰部変位腎12%,交差性変位腎5%,胸部腎1%などがある。両側例が10%にみられ,約半数で尿道下裂,停留精巣,膣欠損などの尿路生殖器奇形や心血管系異常など他部位奇形を合併する。
●融合腎:左右の腎実質の一部が対側や中央部で融合したもの。尿路系はそれぞれ独立し,尿管口は正常位置にあるが,まれに馬蹄腎や塊状腎で腎盂の交通があるもの,両腎がひとつの腎盂尿管に接続するものがある。
≫交差性融合腎
≫骨盤部融合腎
≫馬蹄腎

嚢胞性疾患

1. 遺伝性
常染色体優性多嚢胞腎
常染色体劣性多嚢胞腎
若年性ネフロン癆
髄質嚢胞腎など
2. 非遺伝性
多嚢胞腎
多房性腎嚢胞
単純性腎嚢胞
髄質海綿腎
後天性嚢胞性腎疾患
腎杯憩室など

水腎症

・先天性水腎症:腎盂尿管移行部の機能的閉塞に起因するもので,20~30%は両側性。腎盂尿管移行部は生後しばらく成長発達し,輪走筋から斜走筋主体のメッシュ構造へ変化がみられ,7歳頃に完成する。そのため,胎児例の多くは生後軽快する。
・巨大腎杯症:腎盂のみが拡張したもので,腎盂は拡張せず腎盂尿管移行部に狭窄がないものをいう。皮質機能は正常な場合が多いが,濃縮能が低下している場合がある。通常片側で,感染症や結石で発見される場合が多い。
・腎杯憩室:腎実質内に突出した小室で上腎杯に多くみられるが、腎杯のあらゆる部位に発生しうる。感染症,結石,血尿,疼痛などで発見される。

小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。

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