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ハンティントン病の発症患者における病理内投与 RO7234292 (RG6042) の有効性と安全性の評価に関する研究2020・05・20

募集前

認知症及び軽度認知障害個別化治療アルゴリズムの構築を目的とする生物学的反応因子の探索・検証試験 1970・01・01

病気・治療解説

概要

常染色体優性遺伝型式を示す遺伝性の神経変性疾患で、舞踏運動などの不随意運動、精神症状、行動異常、認知障害などを臨床像の特徴とします。これらの症状はいつのまにか始まり、ゆっくり進行します。舞踏運動というのは、体が自分の意志がないのに動いてしまう運動の一つを指します。これらの症状は脳の特定の部分である大脳基底核や大脳皮質が萎縮してしまうために生じます。これらの変化はCTやMRI等の画像検査でみることができます。最近、ある遺伝子に異常が起こることが発症に関係することが明らかとなりました。

罹患数

コーカソイドでは人口10万人あたり4~8人の患者さんがいると報告されていますが、わが国の調査では0.7人と欧米の1/10です。発症頻度が人種によりやや異なる傾向があるようです。

疫学

30歳くらいで発病される患者さんが多いのですが、小児期から老齢まで様々です。男女差はほとんどありませんが、優性遺伝の病気なので両親のどちらかが同じ病気であることがほとんどです。一般に子供のほうが若い年齢で発病する傾向があり、この傾向は男親が病気である場合により目立つことが多いようです。遺伝性の病気なので、食べ物や、生活様式(趣味や運動をするしないなど)との関連はありません。

原因

第4染色体に局在している遺伝子(IT15 またはハンチンチンと呼ばれます)に正常には見られない変化が生ずることで発症することがわかりました。遺伝子には4種類の核酸があります。正常のIT15遺伝子の一部には核酸3個(シトシン・アデニン・グアニン)の繰り返し配列があります。この繰り返し配列がハンチントン病の患者さんでは異常に伸びています。この異常に伸びた繰り返し配列によって病気が起こることが明らかになりました。しかし、長い繰り返し配列が生じる原因はまだ解明されていません。

遺伝

常染色体優性遺伝の病気の一つです。

症状

・初発症状
細かい運動がしにくくなったり、顔をしかめたり、手先が勝手に動いてしまうような運動症状、落ち着かなくなったり、うつの様になったりする精神症状・行動異常などで病気が始まることが多いようです。最近“神経質になった”とか、“くせ”とか、“行儀が悪くなった”、“そそっかしくなった”という風に、他人に見られることも少なくありません。
・運動症状
初めのうちは細かい動作―例えばお箸を使う、字を書くなど-が上手に出来なくなることが多いようです。また、同じ動作を続けていることができなくなるので,物を落としたり,転んだりする症状が出てきます。進行すると、すべての動作がしにくくなり、手伝いが必要となります。歩行が不安定になり、つまずきやすく、転びやすくなる、食事がむせる、話がしずらいなどの症状もだんだん出てくるようです。
・不随意運動
自分の意志とは無関係に生ずる顔面・四肢のすばやい動きが多くみられます。手先が不規則に勝手に動く、首を動かす、顔をしかめる、舌打ち、などが目立つ症状で、舞踏運動と呼ばれます。舞踏運動のほかにもいろいろな自分の意思とは無関係に身体が動くような症状も患者さんによってはみられます。
・精神症状
普通の認知症と異なり、物忘れや記憶障害は目立ちませんが、計画して実行する能力や全体を把握する能力などが障害される傾向にあります。怒りっぽくなったり、異様に同じことを繰り返すなどの性格変化や行動変化が目立ちます。ふさぎ込みなどうつ症状が強いと自殺企図が見られることもあります。

治療法

不随意運動、うつ症状・神経症症状などには、症状を緩和するお薬はありますが、現在のところ根本的な治療法は残念ながらありません。 症状を緩和するためにお薬を使用する場合には神経内科専門医による症状のコントロールが必要です。平成13年にこの病気の症状の一つである舞踏運動に効果のあるお薬が日本でも使用できるようになりました。副作用もありますので、担当医とよく相談して服用する必要があります。薬の効いている時間も比較的短いので、大体1日3回服用します。

経過

患者さんによって症状がかなり異なりますので、一概にいうことはできません。同じご家族のなかでも、症状や経過が様々なこともあるようです。一般には、社会生活を独力で送ることが困難になるほどに症状が進行するのには発病から10年以上かかるようです。

※ 難病情報センター(http://www.nanbyou.or.jp/)より、許可をいただき掲載しております。