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ぜんぜんのうほうしょう
全前脳胞症holoprosencephaly

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病気・治療解説

概要

神経管の腹側化障害により左右の大脳半球(前脳)が分離不全を生じ,正中部で大脳皮質・基底核・視床の癒合が認められる。脳葉形成の程度により無分葉alobar,半分葉semilobar,分葉lobarに分類される。

疫学

出生数1万に対し1と推測されている

病因

13トリソミーなどの染色体異常に併発する例が25%-50%ともっとも多い。18%-25%はPallister-Hall症候群(GLI3変異による多発奇形症候群)や(Smith-Lemli-Opitz症候群(コレステロール代謝異常)など他の先天奇形症候群に併発する。神経管の腹側化誘導因子(SHH,SIX3, TGIF,PTCH,など)もしくは背側化因子(ZIC2)の遺伝子変異によっても全前脳胞症をきたす。常染色体優性遺伝形式の家族性発症では変異同定率は40%前後であるが、孤発例における変異同定率はもっとも頻度が高いSHHでも5%未満である。

症状・検査所見

約80%に眼間狭小,鼻中隔欠損,象鼻、口唇・口蓋裂など顔面正中部の低形成による顔貌異常を伴い,最重度では単眼症をきたす。家族性の軽症例では,単一切歯のみで脳奇形を伴わない例がある。多くは重度の知能障害と運動障害をきたし,視床下部・下垂体・脳幹機能の異常による低体温や呼吸・循環不全,成長障害・尿崩症・電解質異常などの内分泌障害,摂食障害を伴う。てんかん発作の併発頻度は約50%と比較的少ないが,その半数は難治例である。突然の低ナトリウム血症によりけいれん発作を起こすことが多い。脳画像検査では,大脳皮質・基底核・視床の正中部での癒合の他に、大脳鎌の欠損,透明中隔の欠損,背側嚢胞dorsal cystを認める

治療

発達障害に対するリハビリテーション、てんかん発作の抑制、内分泌障害の治療、呼吸・循環不全の管理、摂食障害に対する栄養管理、保温が必要である

予後

無分葉の生命予後は不良である

参考文献

Solomon, BJ et al. Holoprosencephaly Overview. GeneReviews [Internet] August 29, 2013.
加藤光広 脳形成障害 小児科臨床ピクシス③小児てんかんの最新医療. 28-31, 2008

小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。