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ちぇでぃあっく・ひがししょうこうぐん
チェディアック・東(Chédiak-Higashi)症候群Chédiak-Higashi syndrome; CHS

小児慢性疾患分類

疾患群10
免疫疾患
大分類4
免疫調節障害
細分類31
チェディアック・東(Chédiak-Higashi)症候群

病気・治療解説

概要

CHSは、細胞内蛋白輸送にかかわるCHS1/LYST遺伝子の異常により引き起こされる先天性免疫不全症である。白血球内の巨大顆粒を特徴とし、部分的白子症、易感染性、出血傾向などを示す。最近は、白子症を伴う家族性血球貪食性リンパ組織球症(FHL)の一つに分類されている。

病因

CHS1/LYST蛋白は、ライソゾームの細胞内生成や輸送に関わり、細胞内顆粒輸送や微小管機能調節に重要な役割を果たしている。このためCHSでは、NK細胞や細胞傷害性T細胞の細胞傷害活性や脱顆粒の低下を認めるほか、食細胞、特に好中球の減少や機能異常を示す。また白血球内には、ミエロペルオキシダーゼや酸フォスファターゼが陽性の巨大顆粒が出現する。メラニン細胞の色素顆粒異常により部分的白子症が引き起こされる。常染色体劣性遺伝形式をとる

疫学

最近の全国調査によると、本邦の患者数は15例と報告されている

臨床症状

皮膚・毛髪・眼における部分的白子症、一般化膿菌に対する易感染性、血小板機能異常による出血傾向を示す。幼少期には目立たないものの、進行性に知能障害、痙攣、小脳失調、末梢神経障害などの神経症状を認める。増悪期には、発熱・肝脾腫・血球減少などを伴う血球貪食性リンパ組織球症を引き起こし予後不良となる場合がある

治療

造血幹細胞移植が唯一の根治療法で、増悪期の状態になる前に施行されることが望ましいとされる。感染症に対しては抗菌薬治療、部分的白子症に対しては紫外線対策など、適切な支持療法を行う

合併症

悪性腫瘍を合併しやすい

小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。

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