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るいてんぽうそう
類天疱瘡bullous pemphigoid

指定難病162

他に、類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)もあります。

類天疱瘡
水疱性類天疱瘡
粘膜類天疱瘡
後天性表皮水疱症

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病気・治療解説

概要

類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)は、皮膚の表皮と真皮の境にある基底膜部のタンパクに対する 自己抗体 により、皮膚や粘膜に水疱(水ぶくれ)やびらん、紅斑(赤い皮疹)を生じる自己免疫性水疱症です。

罹患数

疫学調査 から、日本全国で7000~8000人ほどと推定されますが、軽症の方を含めるとさらに多くの患者さんがいると予想されます。高齢人口の増加により、この病気の患者さんの数は増加傾向にあると考えられています。

疫学

類天疱瘡の発症年齢は60歳以上に多く、特に70~90歳代の高齢者に多くみられます。後天性表皮水疱症は30~60歳代の方に多く見られます。

原因

この病気は水疱性類天疱瘡、粘膜類天疱瘡、後天性表皮水疱症に大別されます。水疱性類天疱瘡は表皮と真皮の境にある基底膜に存在する接着因子であるヘミデスモソームの構成タンパクであるBP230やBP180に対する自己抗体(自分自身を攻撃してしまう抗体)ができることによっておきる病気です。粘膜類天疱瘡は主にBP180やラミニン332に対する自己抗体によって生じると考えられています。後天性表皮水疱症は基底膜タンパクである7型コラーゲンに対する自己抗体によって生じます。このような自己抗体が作られる詳しい原因は、まだわかっていません。

遺伝

遺伝することは、通常ありません。

症状

大部分の症例は水疱性類天疱瘡に分類され、一部の症例が粘膜類天疱瘡や後天性表皮水疱症に分類されます。水疱性類天疱瘡では、体幹四肢などに痒みを伴う浮腫性紅斑(膨隆した赤い皮疹)や緊満性水疱(パンパンに張った破れにくい水ぶくれ)、びらんが多発します。腔粘膜などに水疱やびらんが生じることがあります。粘膜類天疱瘡では主に眼粘膜や口腔粘膜に水疱やびらんが生じますが、のどや鼻、陰部、肛囲の粘膜が侵されることもあります。びらんが上皮化した後に瘢痕(きずあと)を残すことがあります。後天性表皮水疱症は、四肢の外力のかかる部位を中心に水疱やびらんを生じることが多いですが、水疱性類天疱瘡と区別することがしばしば困難です。水疱、びらんが上皮化した後に瘢痕を残したり、爪の脱落が見られることもあります。

治療法

病気の原因となる自己抗体の産生と働きを抑える免疫抑制療法を行います。中等症以上では、副腎皮質ホルモン(ステロイド)の内服が治療の中心になります。ステロイドの総投与量を減らして副作用の頻度を下げるために、免疫抑制剤を併用することもあります。病気の勢いを抑えきれない場合には、 血漿交換療法 、ステロイドパルス療法などを併用することもあります。 軽症例では、ステロイド外用のみでコントロール可能なこともあります。軽症例や中等症例ではミノサイクリンの内服や、ミノサイクリン(あるいはテトラサイクリン)とニコチン酸アミドとの併用内服療法が有効な場合があります。

経過

皮膚科専門医により、早期に正しい診断を受けることが大切です。水疱性類天疱瘡は治療によって比較的早期に寛解状態(病気が完全に治った「治癒(ちゆ)」という状態ではないが、病気による症状が消失した状態)に至ることが多いとされていますが、治療に反応しにくいことや、再発を繰り返すこともあります。高齢者に発症することが多いので、ステロイド内服の副作用も出やすく、慎重な治療を要します。粘膜類天疱瘡や後天性表皮水疱症は水疱性類天疱瘡より難治性のことが多いと考えられていますが、ステロイド内服に良く反応することもあります。
治療開始後、水疱の新生がなくなり病気の勢いが落ち着いてきたら、治療薬を徐々に減らしていきます。一度治療を開始すると、長期にわたって経過を観察する必要がありますが、最終的に全ての治療を中止しても皮膚病変は出現せず、治癒したと考えられる患者さんもいます。

患者さんに知って欲しいこと

水疱・びらんが体にできている時期は、やわらかい素材でできた着脱しやすい衣服を着用するようにします。外的な刺激を避けるため、絆創膏は直接貼らないようにして、病変全体をガーゼで包み、その上から絆創膏ないしネットで固定するようにします。粘膜症状が強いときには、固い食べ物を避けて下さい。ステロイド内服に関しては、内服薬の自己判断による変更や中止は、急に水疱が再発することがありますので、主治医の指示を守りながら、薬の飲み忘れがないようにしましょう。ステロイドの副作用として、感染症にかかりやすい、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、胃潰瘍、高血圧などに注意が必要です。熱が出たり体調不良がある場合は早めに受診するようにしましょう。症状が落ち着いてきたら、食べ過ぎに注意するとともに、適度な運動を心がけましょう。

※難病情報センターhttp://www.nanbyou.or.jpより、許可をいただき掲載しております。