そのた、どうじょうみゃくろう82及び83に掲げるもののほか、動静脈瘻Arteriovenous fistulae
小児慢性疾患分類
- 疾患群4
- 慢性心疾患
- 大分類60
- 動静脈瘻
- 細分類84
- 82及び83に掲げるもののほか、動静脈瘻
病気・治療解説
概要
動脈と静脈が毛細血管を通さず異常血管で交通している病態。 頭蓋内、肝臓、四肢などにみられる。動脈血が直接静脈に還流するため、右心系に容量負荷をきたし心不全症状を呈することがある。治療は、部位により異なるが、カテーテルで塞栓術か、手術で結紮ないし切除する。予後は部位により異なる。瘻が多数あったり、治療困難な部位にある時は、予後不良のことがある。
病因
遺伝子異常を認めることがあるが、大部分は原因不明である。
疫学
比較的まれな疾患である。
臨床症状
血管雑音bruitが聴取される。新生児期から心不全を認めることがある。
診断
【胸部エックス線所見】
心拡大を認め、肺血管遠影は増強することがある。
【心電図】
正常のことが多い。右軸偏位、右室肥大を認めることがある。
【心エコー図】
動静脈瘻の部位で血管エコーを施行すると動静脈瘻を直接描出することができる。還流部位の静脈は拡張していることが多い。
【心臓カテーテル・造影所見】
頭蓋内、肝臓、四肢末梢など動脈造影で動静脈瘻を直接描出することができる。
【CT所見】
瘻を同定することができる。
治療
治療は、カテーテルで塞栓術か、手術で切除または結紮す
る。瘻がびまん性の時は、治療困難である。
予後
瘻が多数あったり、治療困難な部位にある時は、予後不良のことがある。
小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。
この疾患に関するピックアップ記事、イベントはありません