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ふくじんひしつけっせつせいかけいせい
副腎皮質結節性過形成ACTH-independent macronodular adrenal hyperplasia

小児慢性疾患分類

疾患群5
内分泌疾患
大分類18
クッシング(Cushing)症候群
細分類36
副腎皮質結節性過形成

病気・治療解説

概要

高コルチゾール血症にともない、糖代謝、脂質代謝、循環の異常、蛋白異化、免疫力低下をきたす状態がクッシング症候群である。クッシング症候群は副腎腺腫、副腎皮質癌、副腎過形成からの自律性コルチゾール分泌を原因とするACTH非依存性とACTH産生下垂体腺腫や異所性ACTH産生腺腫を原因とするACTH依存性に分類される。
副腎皮質結節性過形成症による自律性コルチゾール分泌によるものが本症である。

病因

本症の病態は副腎皮質結節性過形成症からの自律性コルチゾールの分泌によって発症する。

頻度

成人も含めた年間有病率は(クッシング症候群、クッシング病を含む)100万人に2-5人で、うち小児例は10%であり、まれである。
乳幼児のクッシング症候群では副腎腫瘍によるものが多い。男女比は同等か男児がやや多い。5歳以下のクッシング症候群を呈する副腎腫瘍では70%が悪性であるとされる。しかし副腎皮質結節性過形成症は小児領域では非常にまれで、正確な小児での頻度は不明である。

症状・検査

満月様顔貌、中心性肥満または水牛様脂肪沈着、皮膚の伸展性赤紫色皮膚線条(幅 1 cm 以上)、皮膚のひ薄化および皮下溢血、近位筋萎縮による筋力低下、小児における肥満をともなった成長遅延などがある。非特異的症候として高血圧、月経異常、座蒼(にきび)、多毛、浮腫、耐糖能異常、骨粗鬆症、色素沈着、精神異常がある。診断についてはクッシング病の診断ガイドラインを参考にする。
本症の画像診断ではエコー、CT,MRIで両側副腎の著しい腫大、副腎シンチグラフィで両側副腎への取り込み増大が見られる。両側副腎皮質腺腫やACTH依存性結節性過形成を鑑別する。

治療

両側過形成のときは両側または片側副腎摘出を行う。

小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。

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