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17β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素欠損症17 beta-hydroxysteroid dehydrogenase deficiency

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病気・治療解説

概念

卵巣・精巣や性器の発育が非典型的である状態を性分化疾患(Disorders of Sex Development: DSD)とよぶ。DSDは、出生時の外陰部異常を中核症状とするが、広義には二次性徴の発来異常も含まれる。17β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素欠損症は、染色体が46, XYで精巣は存在するが、ミュラー管由来構造物(子宮)は存在しない46, XY DSDの一つである。遺伝子異常によるホルモンの合成障害が原因である。

病因

9q22に存在する17-ヒドロキシステロイド脱水素酵素III型遺伝子(HSD17b3)の異常により発症する。常染色体劣性遺伝である。17-ヒドロキシステロイド脱水素酵素の異常により、アンドロステンジオンからのテストステロンの産生が障害される。

症状

典型的には出生時の外性器は一見女児様であるが、女性型(無月経)〜男性型(矮小陰茎)まで、種々の程度の男性化障害を呈する。精巣が、鼠径管、大陰唇に存在するが、ミュラー管由来構造物(子宮)は存在しない。思春期には陰茎が増大するなど男性化が進行する。一方、乳房発育がみられることも多い。酵素障害をもつ46, XX女性は無症状で、妊孕性も認められる

検査

染色体は46, XY。内分泌検査では、LH・FSH上昇、テストステロン低下、アンドロステンジオン上昇(思春期前ではhCG負荷試験が必要。)などが認められる

診断

上記の症状、検査所見により診断するが、遺伝子診断により確定される

治療

女児として養育された場合、精巣が残存すれば思春期以降に男性化が進行し、外性器の形成術が必要となることがある。精巣摘出を行い、思春期にはエストロゲンの補充を行う

予後

残存酵素活性により、症状、内分泌検査所見には幅がある。社会的女児が思春期以降男性として戸籍の再登録を行うことがあり、思春期年齢での男性化、男性としてのgender identityを考慮すると、本症の46, XY新生児は、男児として育てられることが推奨される。男児として養育された場合、精巣の腫瘍化リスクがあるため注意深い観察が必要である。妊孕性は低い

小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。