エヌジェンラ皮下注、骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症治療薬として発売
ファイザー株式会社は4月27日、骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症の治療薬として、長時間作用型遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤「エヌジェンラ(R)皮下注24mgペン、同60mgペン」(一般名:ソムアトロゴン(遺伝子組換え))を発売したと発表しました。
エヌジェンラは、長時間作用型で週1回の投与のみのヒト成長ホルモン製剤。成長ホルモン製剤の連日投与が必要な成長ホルモン分泌不全性低身長症の患者さんの負担を軽減することが期待されます。
エヌジェンラは、骨端線閉鎖を伴わない思春期前の小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者を対象とした国内第3相試験および海外第3相試験において、同剤の週1回皮下投与と、既存の成長ホルモン製剤ジェノトロピン(一般名:ソマトロピン(遺伝子組換え))の連日皮下投与の比較を行いました。その結果、エヌジェンラ投与群は、主要評価項目である投与12ヵ月後の年間成長速度において、ジェノトロピン投与群と同様の有効性を示しました。また、エヌジェンラ投与群とジェノトロピン投与群の忍容性を比較しても、同等の安全性プロファイルが示されました。
ファイザーの取締役執行役員希少疾病部門長である横山文氏はプレスリリースにて、「従来、小児の成長ホルモン分泌不全性低身長症の患者さんは連日の自己注射が必要でした。エヌジェンラは週1回の投与を可能とした画期的な製品であり、患者さん、および保護者の方の注射による治療負担の軽減が報告されています。本剤が新たな治療選択肢として、多くの患者さんとそのご家族に貢献できることを期待します」と述べています。