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CAR-T細胞療法後の抗体低下は2年間持続、低ガンマグロブリン⾎症の3つのリスク要因を特定

京都大学の研究グループは10月1日、CAR-T細胞療法を受けたB細胞リンパ腫の患者さん76 例を対象に、治療前から治療後2年間の⾎清ガンマグロブリン値の推移を解析した結果、CAR-T細胞投与後6か⽉までに64%が低ガンマグロブリン⾎症を発症し、ガンマグロブリン値は9か⽉後に最低となり、2年後まで低値が持続することが明らかになったと発表しました。

CAR-T細胞療法は、患者さん自身のT細胞を遺伝子改変してがん細胞を攻撃する治療法です。再発・難治性のB細胞リンパ腫に高い効果が期待される一方、標的となるCD19分子が正常なB細胞にも存在するため、抗体(ガンマグロブリン)を作る正常B細胞も減少して低ガンマグロブリン血症を引き起こし、感染症リスクが高まることが知られています。

今回、京都⼤学医学部附属病院で、再発・難治性B細胞リンパ腫に対してCD19標的CAR-T細胞療法を受けた患者さん76例を対象に、CAR-T細胞投与前、および投与後最⻑2年間にわたって⾎清IgG値(基準値は861〜1747mg/dL)を経時的に評価しました。その結果、投与後6か月までに63.9%(約64%)が低ガンマグロブリン血症を発症し、IgG値は投与後9か月で最低(427mg/dL)となり、その後も2年後まで低値(449mg/dL)が持続することが確認されました。

画像はリリースより

また、発症リスクを高める因子として、60歳以上、CAR-T投与前のIgG値が600mg/dL未満、CAR-T投与前の末梢血T細胞におけるCD4/CD8比が0.3未満の3項目が特定されました。特にCD4/CD8比低下と低ガンマグロブリン血症との関連は、新しい発見です。事前の検査情報から高リスク患者さんを把握することで、長期的な経過観察や適切な感染症対策につながると期待されています。

なお、同研究の成果は、国際学術誌「Blood Immunology & Cellular Therapy」オンライン版に8⽉28⽇付で掲載されました。

出典
京都大学 プレスリリース

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