ポンペ病治療薬候補S-606001のグローバル第2相臨床試験を開始
塩野義製薬株式会社は3月19日、ポンペ病治療薬候補S-606001について、遅発型ポンペ病(LOPD)患者さんを対象としたグローバル第2相臨床試験(Esprit)において、最初の被験者登録が完了し、初回投与が行われたと発表しました。
ポンペ病は、細胞内でグリコーゲンを分解するために必要な酵素が不足し、主に筋肉を中心に全身の細胞にグリコーゲンが異常に蓄積して筋組織が破壊される先天性の代謝性異常疾患です。欧米では希少疾患として位置付けられ、日本では指定難病および小児慢性特定疾病に指定されています。その中で遅発型ポンペ病は、年齢を問わず小児や成人で発症し、世界中で約22,000人に1人の割合で発症するとされています。症状としては重度の筋力低下や呼吸器症状がみられ、進行すると呼吸不全や車椅子での生活を余儀なくされ、生命予後に影響を及ぼすことがあります。
S-606001は、グリコーゲンの産生を抑制する開発中の経口薬です。現在の標準治療は、不足している酵素を補充してグリコーゲンの分解を促進する酵素補充療法ですが、同剤はこれとは異なる仕組みで作用するため、標準治療との併用および単剤での治療効果が期待されています。
グローバル第2相臨床試験は米国、欧州、英国で実施され、遅発型ポンペ病と診断された成人患者さんを対象に、標準治療とS-606001を52週間併用した際の安全性や有効性などを評価します。
塩野義製薬はプレスリリースにて、「取り組むべき重要課題(マテリアリティ)の1つとして『健やかで豊かな人生への貢献』を特定し、誰もが自分らしくいきいきとした生活を送ることができる社会の実現に向け、社会的影響度の高いQOL疾患*に対するヘルスケアソリューションの研究・開発、生産および販売活動に取り組んでいます。ポンペ病に対する新たな治療選択肢として、S-606001を患者さまにお届けできるよう、引き続き、研究開発に取り組んでまいります」と述べています。
