1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. 肺動脈性肺高血圧症の新たな発症・進展メカニズムを解明、新規治療薬の開発に期待

肺動脈性肺高血圧症の新たな発症・進展メカニズムを解明、新規治療薬の開発に期待

京都大学と信州大学の研究グループは3月18日、岡山大学、京都医療センターとの共同研究により、C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)が同じく血管内皮に発現する受容体であるguanylyl cyclase-B(GC-B)に働くことで、肺高血圧の進展を抑制していること、肺高血圧症ではCNPとGC-Bの発現が低下していることを肺高血圧症の動物および細胞モデル等を用いて明らかにしたと発表しました。

肺動脈性肺高血圧症(指定難病86)は、心臓から肺に血液を送る肺動脈の血圧が異常に高くなる疾患です。治療法が進歩した現在でも、予後が良くない希少な難治性疾患であり、病態の解明と新しい治療薬の開発が切望されています。

今回、研究グループは、血管の内皮から分泌される局所ホルモンである「C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)」と、同じく血管内皮に存在する受容体「guanylyl cyclase-B(GC-B)」の働きを調査しました。肺高血圧症の動物モデルや細胞モデル、および患者由来の遺伝子発現データベースを解析した結果、CNPがGC-Bに働きかけることで肺高血圧の進展を抑えていることが分かりました。また、肺高血圧症においてはCNPとGC-Bの発現が低下していることも明らかになりました。さらに、肺高血圧症のモデル動物にCNPを投与すると、肺高血圧が改善することも確認されています。

画像はリリースより

以上の研究成果により、肺動脈性肺高血圧症の発症・進展の新たなメカニズムを解明され、CNP-GC-B経路を標的とした新しい肺動脈性肺高血圧症治療薬の開発に期待が寄せられます。

なお、同研究の成果は、国際学術誌「Nature Communications」オンライン版に3月17日付で掲載されました。

出典
京都大学 プレスリリース

関連記事