温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)治療薬rilzabrutinib、米国におけるブレークスルーセラピーと日本における希少疾病用医薬品指定を取得
仏サノフィは2月9日、開発中の新規の可逆的経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤rilzabrutinibについて、温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)よりブレークスルーセラピーの指定を受けたと発表しました。また、日本においても、厚生労働省がrilzabrutinibを同疾患に対する希少疾病用医薬品に指定しました。
温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)は、自己抗体が体内の赤血球を破壊してしまう自己免疫疾患です。貧血や倦怠感、めまいなどが現れるほか、重篤な臓器障害や血栓塞栓症のリスクを伴うこともありますが、現時点ではこの疾患の病態に直接働きかける承認された医薬品は存在していません。
今回の指定は、温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)患者さんを対象としてrilzabrutinibの有効性と安全性を評価する現在実施中のLUMINA2第IIb相試験(試験ID:NCT05002777)の臨床データに基づいたものです。現在、温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)患者さんを対象にプラセボ対照で有効性と安全性を評価するLUMINA3第III相試験(試験ID:NCT07086976)が進行中です。
今回、米国で取得したブレークスルーセラピー指定は、重篤な疾患を対象に、既存の治療法を大きく上回る改善の可能性を示す臨床データが得られた医薬品について、その開発と審査を加速する制度です。温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)の治療薬としてFDAからこの指定を受けるのは、今回が初めてです。また、日本における希少疾病用医薬品指定は、医療上の必要性が高い希少疾患用の医薬品を対象とするものです。
rilzabrutinibは、新規の可逆的経口BTK阻害剤です。米国や欧州などでは、すでに免疫性血小板減少症(ITP)の治療薬として承認を取得しており、日本でも免疫性血小板減少症(ITP)治療薬として審査が進められています。温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)に関しては、現在、有効性と安全性を評価するための第3相臨床試験が進行中です。
サノフィ社の希少疾患領域グローバル開発ヘッドのカレン・ノーブ氏はプレスリリースにて、「今回の指定は、wAIHAの患者さんらが依然として大きなアンメットニーズを抱えている現実と、治療選択肢が乏しい希少疾患に対して、革新的治療を届けるための私たちの取り組みが評価されたものともいえます」と述べています。
