中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)治療薬CNT-01の開発を再開
大阪大学は1月7日、医師主導で開発してきたTGCV治療薬 CNT-01(主成分:トリカプリン・トリスデカノイン)について、2025年12月18日、厚生労働省より国内製薬企業から大阪大学医学部附属病院への駆け審査指定の付け替えが発出され、同大にて開発を再開すると発表しました。
中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)は、2008年に同大学病院で心臓移植待機中の患者さんの調査から発見された疾患で、心臓や血管に中性脂肪が蓄積してしまう病気です。診断体制が確立されたことで、現在、確認される患者数が増加しています。

研究グループは、2012年から厚生労働省・日本医療研究開発機構(AMED)などの難病関連予算を得て、TGCV用治療薬CNT-01(主成分は、トリカプリン・トリスデカノイン)の開発を進めてきました。過去に医師主導治験を経て先駆け審査指定を受けていましたが、その後企業が実施した試験では主要評価項目が未達となっていました。
しかし、その後の臨床研究で、薬の主成分であるトリカプリン・トリスデカノインを含む食品を摂取した患者さんにおいて、長期的な生存率が顕著に改善することが明らかになりました。この結果を受け、同グループは偽薬を用いた検証的試験は被験者保護の観点から倫理的に困難であると判断し、早期の実用化を目指して「条件付き承認制度」への該当性について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)と相談を開始しています。

CNT-01を利用した中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)の診断・治療体制が確立できれば、1年で数千人規模の患者さんの救命、予後の改善にとどまらず社会復帰が可能になることで、患者さん自身の労働生産性が確保できることが期待されるといいます。また、現在、中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)の治療は、高額かつ日常生活に制限がかかる治療のみですが、栄養成分トリカプリン/・トリスデカノインを用いた治療は有効性、安全性、利便性が極めて高い治療法のため、超高齢化社会の中、増大している医療費の低減が可能になるとしています。
