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重症筋無力症(MG)の未来を変えるため、22歳の大学生らがクラウドファンディングで財団設立へ

重症筋無力症かけはし基金準備委員会は2025年12月18日、神経難病である重症筋無力症(MG)の課題解決を目指す新たなプロジェクトを始動したと発表しました。

重症筋無力症(指定難病11、MG)は、筋⼒低下・複視・構音障害など時間や⽇によって症状が変動し、個⼈差も⼤きい神経難病です。国内の患者数が約3万人と報告されており、その数は増加傾向にあります。症状は日によって変動したり個人差が大大きかったりするため、見過ごされやすいという特徴があります。医学書の記述と患者さんの実感にズレが生じることも多く、これが適切な支援の滞りや生活の質の低下につながっている現状があります。

このプロジェクトは22歳の大大学生ナツミ氏(22)ら患者さんを中心とした有志のメンバーによるものです。重症筋無力症(MG)を取り巻く診断や治療開始の遅れ、社会的誤解といった課題に向き合い、一般財団法人「重症筋無力症かけはし基金」の設立を目指してクラウドファンディングを行っています。

※クラウドファンディングサイト:https://congrant.com/project/mg-kikin/20055

中⼼メンバーのナツミ氏は、「⾮典型例や診断に⾄っていない患者の訴えは、『診断の枠外』として扱われ、適切な理解や⽀援につながりにくい。こうした経験から、患者の経験や思いが適切に医療や社会に届けられる仕組みが必要」と話しています。

同委員会が計画している主な事業は、重症筋無力症(MG)患者さんの症状に真摯に向き合う若手医療者を顕彰する制度の構築と、患者の実体験を記録した「ペイシェントジャーニー」の出版です。個々の患者さんで異なる多様な症状を質的データとして整理し、医学教育や診断精度の向上に役立てることを目指しています。

運営体制においては、活動を一過性のものにせず永続させるための仕組みが導入されます。集まった寄付金を元本保証の国債で運用し、その利益を活動費に充てる計画です。理事は全員ボランティアで構成され、法律や税務に関しては専門家からプロボノ(専門家による無償ボランティア)としての支援を受けています。また、国際医療福祉大学医学部の村井弘之先生や、東京都医学総合研究所の川村佐和子先生、国立精神・神経医療研究センター病院の寄本恵輔先生ら専門医や研究者からも応援メッセージが寄せられています。

2025年11月7日から開始されたクラウドファンディングは、開始約1カ月で第一目標金額である300万円の9割を達成するなど注目を集めており、現在は事業拡充のためのネクストゴールを目指して継続中です。募集期間は2026年2月7日までとなっており、2026年3月の一般財団法人としての登記を目指しています。

出典
重症筋無力症かけはし基金 準備委員会 プレスリリース

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