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5月は慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)啓発月間 アルジェニクス主催イベント「知ることからはじめよう。CIDP のこと。」に森口博子さんらが登壇

アルジェニクスジャパン株式会社は5月8日、「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: CIDP)」の啓発月間メディアセミナー「知ることからはじめよう。CIDPのこと。」を開催。同セミナーに、埼玉医科大学総合医療センター 脳神経内科 教授、日本末梢神経学会 理事長の海田賢一先生、全国 CIDP サポートグループ 理事長の鵜飼真実さん、タレントの森口博子さんが登壇しました。

海田賢一先生、鵜飼真実さん、森口博子さん(提供写真)

慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)は、末梢神経に炎症が起こることにより、手足に力が入りにくい、感覚がわかりにくい、ピリピリ・チクチク感やジーンとしたしびれなどの症状が起こる疾患です。患者さんごとに症状の進行度が異なり、再発と寛解を繰り返すため、診断が難しい疾患で、厚生労働省より難病指定を受けています。

慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)の症状が現れた場合、整形外科へ行く患者さんが多いですが、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)の診断には、脳神経内科での問診、診察に加え、神経伝導検査が重要です。電気診断基準を満たすと、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)と診断されますが、かかりつけの病院に神経伝導検査の機械がなく、大きな病院へ行かなければならないことから、確定診断まで時間を要する場合もあります。

海田賢一先生(提供写真)

海田先生は「医師に伝えたいことをメモして病院に行くことが大事です。患者さんの詳しい状況が分かることで、治療選択肢が広がることも。自分が何をしたいのか、どうなりたいのか、明確にしておくことが大事」と述べました。

全国 CIDP サポートグループ 理事長の鵜飼真実さんは、21年前に慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)を発症。2006年に全国 CIDP サポートグループを設立しました。

鵜飼真実さん(提供写真)

鵜飼さんは、全国 CIDP サポートグループによる慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)およびその類縁疾患の患者実態調査報告書を発表しました。

「現在通院・入院している医療機関での診察や治療についての満足度」では、2017年は回答者107人のうち51%が「おおむね満足している」と回答。2024年は回答者178人のうち54.5%が「おおむね満足している」と回答。鵜飼さんは、この結果について「治療のバリエーションが増え、症状のコントロールができるようになったことから、満足している方が増えたのではないか」と述べました。

森口博子さん(提供写真)

ゲストとして登壇した森口博子さんは「どの病気もそうだと思いますが、原因がわかったことでどうやって病気と向き合っていくかという強い気持ちが大切だと感じました」と話しました。

なお、今回のセミナーは、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)の啓発月間プロジェクトの一環として行われたものです。同プロジェクトでは、疾患啓発マンガ動画として「患者さんとつくるマンガ動画 知ることから始めよう。CIDP のこと。鵜飼さんのストーリー」という動画も公開されています。

アルジェニクスジャパン株式会社 ウェブサイト

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