1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. 小児の肺動脈性肺高血圧症治療剤ウプトラビ錠小児用0.05mgが販売

小児の肺動脈性肺高血圧症治療剤ウプトラビ錠小児用0.05mgが販売

日本新薬株式会社は3月19日、肺動脈性肺高血圧症治療剤「ウプトラビ錠小児用0.05㎎(セレキシパグ製剤、以下「ウプトラビ」)」について、薬価収載され販売を開始したと発表しました。

肺動脈性肺高血圧症(指定難病86、PAH)は、心臓から肺に血液を送るための血管である肺動脈の血圧が異常に上昇する予後不良の疾患です。成人と小児の肺動脈性肺高血圧症(PAH)共に、プロスタサイクリン系薬剤、エンドセリン受容体拮抗薬、ホスホジエステラーゼ5阻害薬など、作用機序の異なる治療薬の併用が推奨されます。しかし、小児の肺動脈性肺高血圧症(PAH)に対して国内で使用可能な薬剤は限られており、特にプロスタサイクリン系薬剤では静脈内持続投与を必要とする注射剤のみであることから、同作用機序の経口剤が求められていました。

ウプトラビは、血管平滑筋細胞のIP受容体に結合してcAMP産生を増加させ、血管拡張作用および血管平滑筋増殖抑制作用を介して肺動脈圧を低下させる薬剤です。

同剤は、漸増投与に伴い服薬錠数が増加することから、患者さんの服薬をサポートするとともに、医療従事者の調剤を容易にするため、専用の「おくすりケース」を開発。医療従事者は専用充填器の使用により、簡便かつ正確に同剤を「おくすりケース」に充填することができます。また、充填された錠剤は1列分が1回の服薬量となるため、患者さんは常に正確な錠数を服薬することができます。

画像はリリースより

日本新薬はプレスリリースにて、「難病・希少疾患を注力領域として位置づけ、新たな治療剤の開発および製品の情報提供に取り組んでいます。このたびの本剤の発売により、PAHで苦しむ小児患者さんやそのご家族、および医療関係者の皆さんに、一層貢献できるものと期待しています」と述べています。

出典
日本新薬株式会社 プレスリリース

関連記事