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デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬NS-089/NCNP-02、先駆的医薬品指定と希少疾病用医薬品指定を受理

国立精神・神経医療研究センター(NCNP)は12月2日、日本新薬株式会社と共同で開発を進めてきたアンチセンス核酸医薬品であるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬(開発コード:NS-089/NCNP-02)について、厚生労働省から、先駆的医薬品指定および希少疾病用医薬品指定を受けたと発表しました。

筋ジストロフィー(指定難病113)の一種であるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、ジストロフィン遺伝子変異によってジストロフィンというタンパク質が作られないため、筋力低下などの症状が現れます。デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)にはさまざまな遺伝子変異がありますが、NS-089/NCNP-02の投与対象となるのは、エクソン44スキッピングにより治療可能な遺伝子変異が確認されたデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)患者さんです。

NS-089/NCNP-02は、モルフォリノ核酸が本来有する高い安全性に加えて、特許出願技術である新規高活性配列探索法を用いて開発した配列連結型のモルフォリノ核酸製剤であり、高いエクソン・スキップ活性を有する、NCNPと日本新薬が共同で開発した世界初のエクソン44スキップ薬です。これまでに得られた非臨床試験の結果からは、エクソン44スキップに応答する変異形式のデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)患者細胞における薬効が確認されております。また、NCNP病院と鹿児島大学病院で実施した医師主導治験の結果からは、平均15.79%のジストロフィンタンパク質の発現の回復が認められ、ノース・スター歩行能力評価スコアを含め、運動機能の維持又は改善傾向が示唆されており、本剤のデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に対する治療効果が期待されています。

NCNPはプレスリリースにて、「今回の厚生労働省による2つの指定は、NS-089/NCNP-02が革新的な新規治療薬として有望であることを示していると認識しております。NCNPは難病・希少疾患治療剤の開発に引き続き使命感を持って取り組んで参ります」と述べています。

出典
国立精神・神経医療研究センター プレスリリース

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