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iPS細胞研究者と難病研究者をマッチング、共同研究のサポート事業を開始

京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は6月10日、iPS細胞を用いた難病研究を促進するためにiPS細胞研究者と難病研究者をマッチングし、共同研究をサポートする事業を開始したと発表しました。

患者数が少なく有効な治療法が存在しない難病(希少難治性疾患)は、7000種類以上あるといわれ、それぞれの病態解明や治療法開発に世界中の研究者が取り組んでいます。このような研究では、さまざまな細胞や動物モデルが使われており、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた研究も有望と考えられています。

患者さんの血液から作成したiPS細胞は、培養皿の上で患者さんの病気を再現できるため、疾患の研究に役立ちます。近年では病態解析や治療法開発、新規原因遺伝子の同定にも疾患特異的iPS細胞が活用されており、希少難治性疾患研究に必須のツールとなりつつあります。しかし、iPS細胞の研究にはさまざまなノウハウが必要であり、新たにiPS細胞の研究を始めるにはハードルがあるそうです。

そこでCiRA臨床応用研究部門の齋藤潤研究室は、希少難治性疾患の研究者とiPS細胞の活用実績が豊富な研究者とをマッチングし、共同研究を推進する事業の実施を決定。この事業では、希少難治性疾患研究者から提案された症例、疾患遺伝子について、マッチング評価委員会がiPS細胞の研究者とのマッチングを行い、マッチングを受けたiPS細胞研究者には単年度の研究費を再委託し、共同研究体制の構築を進めるとしています。

現在は、疾患特異的iPS細胞を用いた疾患研究を希望する研究者からの解析希望症例を募集中。詳細は同事業のポータルサイトからご確認いただけます。なお、申請締切は6月30日までです。

出典元
京都大学iPS細胞研究所(CiRA) ニュース

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