ロシュ、Ⅰ型SMA乳児対象のEvrysdi(risdiplam)2年データを発表
ロシュは2020年9月28日、I型脊髄性筋萎縮症(SMA 指定難病 3)の乳児を対象としたリスジプラム(risdiplam)FIREFISH試験における2年間の成績を発表しました。リスジプラムを投与された乳児は運動能力の改善が示されたとのことです。
リスジプラム投与後2年時点では約88%の乳児が生存しており、さらに人工呼吸器の永続的な使用は必要ありませんでした。65%の乳児は首がすわるようになり、29%の乳児は寝返りを打てるようになりました。2年が経過した時点で、運動機能を評価するCHOP-INTENDスコアは71%の乳児で40ポイント以上改善がみられました。2年時点で生存していた乳児全員が嚥下能力を維持しており、93%が経口摂取可能でした。
リスジプラムはSMA患者で不足、または欠損するSMNタンパク質を増加させるように設計された経口薬で現在臨床開発が進められています。SMN2遺伝子から機能的なSMNタンパク質が産生されることが見込まれています。2020年8月にはアメリカで承認されており、ヨーロッパではオーファンドラッグにも指定されています。