他人のiPS移植「実用化へ7合目」 理研、術後良好
拒絶反応の起きにくい他人のiPS細胞で作成した網膜を、指定難病の「加齢黄斑変性」の患者に移植する実用化に向けた5名の臨床研究に関して、実施から一年が経過した限りにおいて経過は良好で、安全だということが確認されました。
実際には術後に移植手術に伴う合併症でむくみ症状が出たことと、iPS細胞への軽い拒絶反応として網膜にごく少量水がたまったということの2例の問題がおきましたが、共に軽度であり適切に治療されたということです。
今回の研究はあくまでも、安全性の確認が中心ではありますが、1名において改善し、残り4名に関しては視力の維持を行えたということでした。ただ、同時に薬の投与も継続しているということで、今回の移植が効いたかを判断することはできません。
今後もこうした実用化に向けた研究の成果が発表されていくことが予想されます。冷静に注目していきたいですね。