赤ちゃんの便色をアプリでチェック、指定難病を早期発見へ
うんち記録アプリ「ウンログ」を手掛けるウンログは、高知大学医学部附属病院 小児外科 特任教授の大畠雅之氏と連携し、便色判定アプリを使った赤ちゃんの胆道閉鎖症のスクリーニングシステム構築に挑むと発表した。 クリックすると拡大した画像が開 …
RareS.コメント
指定難病の「胆道閉鎖症」の赤ちゃんを発見するために、赤ちゃんの便の写真を取ることでその色から判断するアプリが開発され、パイロット試験につぎ、実証実験が行われていく予定です。
胆道閉鎖症は、栄養の吸収を助ける胆汁の通り道である胆管がつまってしまい、そのままにしておくと、肝硬変から肝不全にまで進行してしまう疾患です。原因は不明なものの、ウイルス感染など何らかの原因による炎症が関係していると言われており、比較的女児に多いといわれています。ある程度進行してしまった場合には、肝移植が唯一の救命手段となっています。
パイロット試験・実証実験では、高知県内で行われる赤ちゃんの1ヶ月検診において、看護師が便色判定アプリで便を撮影、要観察の場合は継続的に便色を観察、要注意の場合は採血検査・尿検査を行う予定です。
現在、早期発見に向けた策として、母親が赤ちゃんの便の異変にいち早く気付けるように、便の色を7色の見本で示した便カラーカードが母子健康手帳と共に配布されているものの、どうしても希少疾患であることから見落とされていくことや、素人だけでは判断が難しいということが言われています。病気には「なってみないとわからない」という側面があるがゆえに、こうしたことはやむを得ないかもしれません。しかしアプリの使用で確認のためのコストが下がっていくと、みんなが当たり前のように一度はやっておくこととして広まっていき、早期発見・早期治療につながっていくかもしれませんね。