あきゅうせいこうかせいぜんのうえん亜急性硬化性全脳炎subacute sclerosing panencephalitis
指定難病24
小児慢性疾患分類
- 疾患群11
- 神経・筋疾患
- 大分類34
- 亜急性硬化性全脳炎
- 細分類93
- 亜急性硬化性全脳炎
亜急性硬化性全脳炎
病気・治療解説
亜急性硬化性全脳炎(SSPE)は、はしかウイルスによってゆっくりと進行する脳の炎症(脳炎)がおこる持続の感染症で、指定難病24に定められています。
日本国内の患者数は150人ほどとされ、麻疹ワクチンの普及以後、この10年間は発症数は年間1~4人で推移しています。男女比は1.6:1ほどで、やや男児に多く、好発年齢は学童期が全体の80%を占めています。
亜急性硬化性全脳炎は、脳内での麻疹ウイルスの持続感染が原因です。脳内で潜伏している間にウイルスの変化がおこり、通常の麻疹ウイルスとは異なった性質を有するようになり、これはSSPEウイルスと呼ばれています。長期の潜伏期間(麻疹罹患後平均7年)後、数万人に1人の割合で発症しますが、なぜ、長い潜伏期間の後に発病するのか、その理由は解明されていません。
亜急性硬化性全脳炎の根本的な治療法は定まっておらず、いくつかの治療法が承認されています。もっとも用いられている治療法は、免疫機能を調整する薬剤であるイノシン プラノベクス(イソプリノシン)を服用し、抗ウイルス薬のインターフェロンを脳内へ投与する併用療法です。けいれんの抑制、頻度の減少を目的として抗てんかん薬を用いることもあります。
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