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ZTTKしょうこうぐん
ZTTK症候群Brain malformations-musculoskeletal abnormalities-facial dysmorphism-intellectual disability syndrome

小児慢性疾患分類

疾患群-
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大分類-
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細分類-
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[Orpha番号:ORPHA500150]

まれな遺伝性多発性先天異常/形態異常症候群で、発達遅滞、知的障害、軽度から中等度の顔面形態異常を伴う多様な脳奇形(脳回パターンの異常、脳室拡大、白質異常、脳梁および小脳半球の低形成など)、筋骨格系の異常(半椎、側弯または後弯、拘縮、関節弛緩など)、眼の異常(斜視、遠視、皮質視覚障害)、および筋緊張低下を特徴とする。その他の臨床像として、痙攣発作、低身長、泌尿生殖器奇形、心疾患、消化器奇形などもみられることがある。

病気・治療解説

疫学

これまでに本症候群の患者は約30例報告されている。

臨床像

全ての患者に軽度から中等度の顔面形態異常がみられ、具体的には顔面の非対称、顔面中部の後退、耳介低位、眼瞼裂斜下、くぼんだ眼、水平な眉、広いかつ/または低い鼻梁、短い人中などがみられる。発達遅滞と知的障害は全ての患者にみられるが、その他の臨床像にはばらつきがある。顕著な脳の異常が画像検査を受けた患者の大半にみられ、具体的には脳回パターンの異常、脳室拡大、白質異常、脳梁および小脳半球の低形成などがみられる。筋骨格系の異常は4分の3以上の患者にみられ、関節弛緩、側弯または後弯、半椎、外反肘、拘縮、小さな手足、肋骨の異常などがみられる。眼および/または視覚の異常は約70%の患者にみられ、なかでも斜視が多いが、その他の特徴として遠視、皮質視覚障害、視神経萎縮などもみられる。低身長は半数の患者でみられる。先天奇形の頻度はより低い(患者の30%以下)が、心疾患(心室/心房中隔欠損症および動脈管開存症)、泌尿生殖器奇形(単腎、馬蹄腎、異形成腎)、腸閉鎖、高口蓋または口蓋裂、頭蓋縫合早期癒合症などがみられる。免疫グロブリン欠損症および凝固異常が数例で報告されている。神経学的特徴としては、筋緊張低下(患者の75%)や痙攣発作(55%)などがある。

病因

本疾患はRNAの適切なスプライシングに必要な蛋白をコードするSON遺伝子(21q22.11)のヘテロ接合性de novo変異に起因する。

診断方法

診断は全エクソーム配列決定による。

鑑別診断

臨床的な表現型が多様であるため、鑑別診断には、脳奇形を合併した発達遅滞および知的障害を特徴とする多発性先天異常/形態異常症候群に該当する全病態が含まれる。

出生前診断

家系内で病的変異が同定されている場合、出生前診断が可能である。

遺伝カウンセリング

本疾患は常染色体顕性(優性)であるが、報告例は全て散発症例である。

管理および治療

小児科医、臨床遺伝専門医、精神科医を含めた集学的なチームアプローチを考慮すべきである。特定の問題が疑われる場合は、その他の専門家(例、整形外科医、眼科医、神経科医)への紹介が適応となる。診断確定後には先天異常(泌尿生殖器奇形および心疾患)のスクリーニングが推奨される。痙攣発作は標準の手順に従って治療する。

予後

報告されている患者の最高齢は34歳である。

翻訳情報

専門家による英語原文の校閲
Dr J.M.T. [Jos] DRAAISMA

日本語翻訳版の監訳
松原 洋一(IRUD臨床専門分科会 小児科(一般)チーフ/国立成育医療研究センター 理事)

日本語版URL
http://www.orpha.net/data/patho/Pro/other/Brain_malformations-musculoskeletal_abnormalities__JP_ja_PRO_ORPHA500150.pdf
英語原文URL
https://www.orpha.net/en/disease/detail/500150

最終更新日:2021年2月
翻訳日:2023年3月

本要約の翻訳は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)からの資金援助の下で行われています。

注意事項

※本要約は情報の提供を唯一の目的として公開しているものです。専門医による医学的ケアの代わりとなるものではありません。本要約を診断や治療の根拠とすることはお控えください。

※この情報は、フランスのOrphanetから提供されており、原文(英語)がそのまま日本語に翻訳されています。このため、国内で配信されている他の媒体と一部の内容が異なる場合があります。保険適用に関する診断基準など、国内の医療制度に準拠した情報が必要な場合は、厚生労働省の補助事業により運営されている難病情報センターや小児慢性特定疾病情報センター等の専門情報センターのホームページをご参照ください。

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