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なくそすびょう
ナクソス病Naxos disease

小児慢性疾患分類

疾患群-
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大分類-
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細分類-
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[Orpha番号:ORPHA34217]

不整脈原性右室心筋症(ARVC)ならびに独特の羊毛状の毛髪および掌蹠角化症を特徴とする皮膚の表現型を合併する稀な疾患である。

病気・治療解説

疫学

ナクソス病が最初に報告されたのは、ギリシャのナクソス島出身の家系であった。さらに、他のエーゲ海諸島、トルコ、イスラエル、サウジアラビア、インド、アルゼンチンおよびフランス系カナダの家系でも罹患家系が同定されている。 皮膚の表現型は同じながら心臓は左室優位に侵される症候群(カルバハル 症候群)がインドとエクアドルの家系から報告されている。

臨床像

羊毛状の毛髪は出生時からみられ、掌蹠角化症は生後1年以内に発症し、心筋症は青年期までに100%の浸透率で臨床症状として現れる。患者には失神、持続性心室頻拍または突然死がみられる。右心不全の症状は疾患の末期に現れる。

病因

デスモソーム蛋白であるプラコグロビンおよびデスモプラキンをコードするJUP遺伝子の変異が、ナクソス病の原因として同定されている。これらのタンパク質の結合部位に欠損があると、細胞間接着の連鎖が断たれ(特に機械的ストレスや牽引力が増大する状況下において)、細胞死が誘導され、進行性の心筋喪失と線維脂肪組織への置換が生じる。

診断方法

診断は、毛幹異常(主に乳児期から認められる羊毛状毛髪)を伴う掌蹠角化症に基づく臨床所見から疑われ、思春期後期または成人期初期にはARVCの診断基準を満たす。診断は、遺伝子検査におけるJUP遺伝子のホモ接合性変異の存在により確定される。

鑑別診断

ナクソス病は、デスモプラキン(DSP)のホモ接合変異によって引き起こされるカルバハル症候群と鑑別すべきである。カルバハル症候群は小児期に臨床症状が現れ、心不全に至ることが多い。カルバハル症候群は乳児期にナクソス病と類似した皮膚症状を呈するが、心臓表現型は左室優位の不整脈原性心筋症の特徴と一致する。

出生前診断

事前に家族内で病原性変異が特定されている場合には、出生前診断が可能である。

遺伝カウンセリング

ナクソス病の遺伝形式は常染色体潜性(劣性)である。両親が病原性変異の保因者である場合、妊娠ごとに罹患児が生まれる確率は25%である。そのため、遺伝的リスクを有するカップルには遺伝カウンセリングの実施が推奨される。

管理および治療

心臓突然死の予防のため、自動除細動器植え込みの適応となる。持続性心室頻拍の再発予防には抗不整脈薬が使用される。うっ血性心不全には標準的な薬物療法が行われるが、末期には心臓移植が考慮される。

予後

ナクソス病の予後は、他の遺伝性不整脈原性右室心筋症(ARVC)と同様である。患者には生命を脅かす不整脈や心不全を発症するリスクがある。

翻訳情報

専門家による英語原文の校閲
Dr Nikos PROTONOTARIOS
Dr Adalena TSATSOPOULOU
Dr Alexandros PROTONOTARIOS
Dr Adalena TSATSOPOULOU

日本語翻訳版の監訳
橋本 隆(難治性疾患政策研究班「皮膚の遺伝関連性希少難治性疾患群の網羅的研究」)
藤田 靖之(公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター)
日本語版URL
https://www.orpha.net/pdfs/data/patho/Pro/other/Naxos-disease_JP_ja_PRO_ORPHA34217.pdf
英語原文URL
https://www.orpha.net/en/disease/detail/34217

最終更新日:2023年8月
翻訳日:2025年12月

本要約の翻訳は、未診断疾患イニシアチブ(IRUD)臨床専門分科会に所属される専門医や、その他の希少疾患専門医のご協力の下で行われています。

注意事項

※本要約は情報の提供を唯一の目的として公開しているものです。専門医による医学的ケアの代わりとなるものではありません。本要約を診断や治療の根拠とすることはお控えください。

※この情報は、フランスのOrphanetから提供されており、原文(英語)がそのまま日本語に翻訳されています。このため、国内で配信されている他の媒体と一部の内容が異なる場合があります。保険適用に関する診断基準など、国内の医療制度に準拠した情報が必要な場合は、厚生労働省の補助事業により運営されている難病情報センターや小児慢性特定疾病情報センター等の専門情報センターのホームページをご参照ください。

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