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じんにょうさいかんけいせいふぜん
腎尿細管形成不全Renal tubular dysgenesis

[Orpha番号:ORPHA3033]
腎臓における近位尿細管発生の欠如または不良、持続性の羊水過少とそれによるポッター症候群(Potter sequence)(低位にあって大きく平坦な耳介を伴う顔面形態異常、肺低形成、関節拘縮症、および四肢の位置異常)、および頭蓋骨骨化障害を特徴とする、まれな胎児疾患である。

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病気・治療解説

疫学

腎尿細管形成不全の発生率は不明である。

臨床像

臨床像は早期発症の羊水過少、頭蓋骨骨化障害、および新生児肺/腎不全である。

病因

無症候性の腎尿細管形成不全は、母親が使用した薬剤(ACE阻害薬への胎内曝露など)によって胎児期に発生する場合と、双胎間輸血症候群(TTTS)を背景に発生する場合がある。遺伝型は、アンジオテンシノーゲン(AGT; 1q42.2)、レニン(REN; 1q32.1)、アンジオテンシン変換酵素(ACE; 17q23.3)、またはアンジオテンシンII受容体1型(AGTR1; Xq23)のいずれかをコードする遺伝子の両アレル病原性変異(biallelic pathogenic variation)に起因するものである。腎尿細管形成不全の特徴を示す可能性がある他の疾患として、重度の胎児心疾患、先天性ヘモクロマトーシス、重度の胎児腎動脈狭窄症などがある。

診断方法

診断は腎組織所見(近位尿細管の標識の有無を問わない)と分子遺伝学的所見に基づく。

鑑別診断

鑑別診断としては、続発性の腎尿細管形成不全や羊水漏出などがある。

出生前診断

腎シンチグラフィーで正常にもかかわらず、ルーチンの出生前超音波検査で羊水過少を認めることで、本疾患が疑われることがある。症例のある家系では、病原性変異が同定されている場合、出生前遺伝子診断が可能である。

遺伝カウンセリング

遺伝性の病型は、常染色体劣性の形式である。リスクのあるカップル(両者ともに疾患原因変異のキャリア)には遺伝カウンセリングを行い、各妊娠において罹患した子供が生まれるリスクが25%あることを伝えるべきである。

管理および治療

管理は経過観察が典型である。重度の肺低形成は治療できない。呼吸器疾患の重症度が比較的低いごく少数の症例は、腹膜透析で治療され、十分な体重があった場合には腎移植も施行された。双胎間輸血が原因の場合は、胎児鏡によるレーザー光凝固術、羊水除去、分娩などが提案される。

予後

大半の症例で予後は極めて厳しい。

翻訳情報

専門家による英語原文の校閲
Dr Laurence HEIDET
日本語翻訳版の監訳
金田 秀昭(公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター)

日本語版URL
https://www.orpha.net/data/patho/Pro/other/Renal_tubular_dysgenesis_JP_ja_PRO_ORPHA3033.pdf
英語原文URL
https://www.orpha.net/consor/cgi-bin/OC_Exp.php?lng=en&Expert=3033

最終更新日:2021年7月
翻訳日:2022年3月

本要約の翻訳は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)からの資金援助の下で行われています。

注意事項

※本要約は情報の提供を唯一の目的として公開しているものです。専門医による医学的ケアの代わりとなるものではありません。本要約を診断や治療の根拠とすることはお控えください。

※この情報は、フランスのOrphanetから提供されており、原文(英語)がそのまま日本 語に翻訳されています。このため、国内で配信されている他の媒体と一部の内容が異な る場合があります。保険適用に関する診断基準など、国内の医療制度に準拠した情報が 必要な場合は、厚生労働省の補助事業により運営されている難病情報センターや小児慢 性特定疾病情報センター等の専門情報センターのホームページをご参照ください。