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Bがたいんすりんていこうしょう
B型インスリン抵抗症Insulin-resistance syndrome type B

小児慢性疾患分類

疾患群-
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大分類-
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細分類-
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[Orpha番号:ORPHA2298]
極度のインスリン抵抗性を呈する一群の症候群に属し、インスリン受容体に対する自己抗体を原因とする、まれな遺伝性疾患である。

病気・治療解説

疫学

B型インスリン抵抗症は、主に中高年の女性に発生するまれな疾患である。有病率は不明である。

臨床像

本疾患は、他の自己免疫現象または十分に確立された自己免疫疾患(主に全身性エリテマトーデス)を背景に発生することがある。本疾患の発症は通常、急速に進行する重度のインスリン抵抗性糖尿病の出現を特徴とし、黒色表皮腫(インスリン抵抗性に関連した典型的な皮膚病変)、体重減少、女性での多毛がみられる。疾患経過中に低血糖が起こることもあれば、比較的まれではあるが、低血糖が代謝面の唯一の徴候となることもあり、極めて重症化することもある。多くのインスリン抵抗性症候群と異なり、B型インスリン抵抗症は高トリグリセリド血症を伴わない。

病因

この症候群には、インスリン受容体に対する血清自己抗体の発現との関連がみられる。

診断方法

診断は臨床像と臨床検査の結果に基づく。血清中の抗インスリン受容体自己抗体の検出はルーチンの診断ではほとんど行われないため、診断は通常、確率論に基づいて下される。

鑑別診断

鑑別診断としては、他のインスリン抵抗性症候群、他の原因による低血糖、これらの合併などがある。

管理および治療

リツキシマブを含む免疫抑制薬の併用療法について、ほとんどの症例で寛解導入に有効であることが明らかになっているが、続けて免疫抑制薬による維持療法を行うべきである。異化亢進状態を逆転させ、高血糖(大量のインスリン投与)および/または低血糖(食事療法、インスリン療法の適応、ステロイド)を治療するため、非特異的な治療を行うべきである。

予後

予後は基礎にある自己免疫疾患の経過に左右され、低血糖を伴う症例は予後不良である(50%の症例で死に至ると報告されている)。

翻訳情報

専門家による英語原文の校閲
Prof Corinne VIGOUROUX
日本語翻訳版の監訳
小川 渉(難治性疾患政策研究班「ホルモン受容機構異常に関する調査研究」)
小島 伸介(公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター)

日本語版URL
https://www.orpha.net/data/patho/Pro/other/Insulin-resistance_syndrome_type_B_JP_ja_PRO_ORPHA2298.pdf
英語原文URL
https://www.orpha.net/en/disease/detail/2298

最終更新日:2021年6月
翻訳日:2022年3月

本要約の翻訳は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)からの資金援助の下で行われています。

注意事項

※本要約は情報の提供を唯一の目的として公開しているものです。専門医による医学的ケアの代わりとなるものではありません。本要約を診断や治療の根拠とすることはお控えください。

※この情報は、フランスのOrphanetから提供されており、原文(英語)がそのまま日本 語に翻訳されています。このため、国内で配信されている他の媒体と一部の内容が異な る場合があります。保険適用に関する診断基準など、国内の医療制度に準拠した情報が 必要な場合は、厚生労働省の補助事業により運営されている難病情報センターや小児慢 性特定疾病情報センター等の専門情報センターのホームページをご参照ください。

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