もびっつにがたぶろっくモビッツ(Mobitz)2型ブロックMobitz type II second degree atrioventricular block
小児慢性疾患分類
- 疾患群4
- 慢性心疾患
- 大分類2
- モビッツ(Mobitz)2型ブロック
- 細分類2
- モビッツ(Mobitz)2型ブロック
病気・治療解説
概要
心電図でPR間隔の延長を伴わず、突然心室への伝導が途絶し、1〜2拍のQRS波が脱落する心房心室伝導障害である。原因不明。1〜2拍のQRS脱落であれば、症状を訴えることは少ないが、2:1房室ブロック以上の高度房室ブロックでは完全房室ブロックに準じた経過観察、治療が必要である。完全房室ブロックに進行すれば、ペースメーカ植込みの適応となることがある。
病因
原因不明。心筋炎、先天性心疾患術後、心筋症、進行性心臓伝導障害などが原因になることがある。
疫学
学校心臓検診で発見される2度房室ブロックの頻度は0.017%であるが、ほとんどがWenckebach型房室ブロックであり、Mobitz II型房室ブロックは極めて稀である。
臨床症状
1〜2拍のQRS脱落であれば、無症状のことが多いが、2:1房室ブロック以上の高度房室ブロックでは完全房室ブロックに準じた経過観察、治療が必要である。
診断
【心電図】
PR間隔の延長を伴わず、突然心室への伝導が途絶し、1拍のQRS波が脱落する。
治療
完全房室ブロックに進行した場合にはペースメーカの適応となる。
予後
完全房室ブロックに進行することがある。ペースメーカ植込みを行なえば、予後は比較的良好である。生涯にわたるペースメーカ管理が必要である。
参考文献
1. 長嶋正實他.小児不整脈改訂2版. 診断と治療社2011
2. 住友直方、岩本眞理、牛ノ濱大也、吉永正夫、泉田直己、立野 滋、堀米仁志、中村好秀、安田東始哲、高橋一浩、安河内聰:小児不整脈の診断・治療ガイドライン、日本小児循環器誌、26(Supplement):1-62, 2010
小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。
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