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れしちんこれすてろーるあしるとらんすふぇらーぜけっそんしょう
レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症lecithin cholesterol acyl transferase deficiency

指定難病259

レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症
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家族性LCAT(レシチン:コレステロールアシルトランスフェラーゼ)欠損症を対象としたLCAT遺伝子導入ヒト前脂肪細胞の自家移植に関する臨床研究2021・09・02

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原発性脂質異常症の予後実態調査(PROLIPID)2020・12・18

クローリングニュース

病気・治療解説

概要

コレステロールは、体のはたらきを維持するために不可欠な成分です。 一方、脂肪のとり過ぎなどにより余ったコレステロールは体に有害な場合もあるため、「善玉コレステロール(HDL)」に取り込まれ、血液中を肝臓へと送られ処理されます。この不要となったコレステロールを肝臓に送り込む善玉コレステロールのはたらきには、LCAT(レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ)という 酵素 が必要です。
レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症とは、このLCATのはたらきが弱かったり、体の中に十分な量作り出すことができなかったりする病気です。実際、LCATのはたらきがなければ、善玉コレステロールが正常にはたらくことができず、不要となったコレステロールが分解処理されずに体のいろいろな組織に蓄積されてしまい、病気を引き起こす原因となります。

罹患数

レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症を始め常染色体劣性の疾患は、100万人に1人の割合でおられると推定されますが、我が国での調査は十分ではなく患者数は不明です。

疫学

LCAT遺伝子の異常が原因であり、それ以外に特定の条件を持った方に現れやすいということはないようです。

原因

この病気の原因は、LCAT遺伝子の異常にあり、その結果、どの患者さんにも共通してLCATのはたらきが不十分で血液中の善玉コレステロールの値が非常に低くなります。遺伝子異常の状態によって重症になる場合とそうでない場合があります。

遺伝

レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症は、LCAT遺伝子の異常によるものであり、遺伝する可能性があります。両親がともにLCAT遺伝子の異常をヘテロ接合体として保有されている場合、1/4の確率でホモ接合体のお子さんが生まれます。ホモ接合体の患者さんと遺伝子異常のない方からは生まれたお子さんは、全員ヘテロ接合体になります。

症状

レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症の患者さんは、血液中の善玉コレステロールが著しく減少してしまうとともに、余分なコレステロールが目や腎臓などに蓄積することにより、角膜混濁(角膜が濁り、目が見えにくくなる)や腎機能障害(尿蛋白が見られるほか、腎臓のはたらきが悪くなり、血液から老廃物を取り除けなくなる)、 溶血 性貧血(動悸、息切れ、めまいなどの貧血症状や 黄疸 を生じる)などの障害を起こします。特に、腎機能障害が進行すると、体の中に有害な物質がたまって様々な悪い影響(血圧の上昇、貧血症状、心不全、尿毒症、血液中のイオンバランスの異常など)をもたらします。

治療法

レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症に有効な治療法は正常なLCAT酵素の補充であると考えられます。その他では主に合併症の進行を遅らせるために食事療法(低脂肪食)や腎機能保護を目的とした薬剤治療が試みられています。

1) 食事療法
低脂肪食により腎機能障害の進展が遅延した症例があります。

2) 薬剤治療
1)の食事療法に加えて、腎機能の増悪の予防や改善を目的とした薬物療法が試みられています。

3) 遺伝子組換え型hLCAT蛋白質 (rhLCAT) 補充療法
欠損している酵素を点滴して治療する方法です。しかし、一生定期的に点滴治療を続けなければいけません。現在米国で臨床試験が実施されています。

4) 遺伝子治療
遺伝子治療とは治療目的遺伝子を標的細胞に導入することにより持続的なhLCAT蛋白質を補充するものです。重症患者を対象として、LCAT 遺伝子導入前脂肪細胞移植による遺伝子治療が本邦で研究段階にあります。

5) 臓器移植
腎不全への腎移植治療、視力障害への角膜移植が行なわれた例はありますが、再発リスクは避けられません。

経過

重症患者の場合、たんぱく尿を認めます。腎機能障害は進行性であり、40~50歳代で腎不全に至ります。早期発見が治療や 予後 に重要です。

患者さんに知って欲しいこと

低脂肪食による食事療法がたんぱく尿の軽減に効果があると考えられることから、摂取する脂肪を制限することで腎機能障害の進行を遅らせる可能性が考えられています。

※難病情報センターhttp://www.nanbyou.or.jpより、許可をいただき掲載しております。