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なんこつていけいせいしょう
軟骨低形成症Hypochondroplasia

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病気・治療解説

概要

近位肢節により強い四肢短縮型の低身長をきたす先天性の骨系統疾患である。軟骨無形成症に似たレントゲン所見をしめすが、程度は軽く正常に近いものまで多彩である。古くは軟骨異栄養症と一括して呼ばれたが、現在は重症の表現型をとる軟骨無形成症と、軟骨低形成症に細分されている。

病因

原因の多くは染色体領域4p16.3に存在するFGFR3(線維芽細胞増殖因子受容体3)遺伝子であり、遺伝様式は常染色体優性遺伝である。N540K変異(540番目のアスパラギンがリシンに置換する変異)が多いが全例ではなく、他の遺伝子変異も多数認められている。
また、FGFR3に変異が同定されない例もある。FGFR3の構造は、細胞外領域、膜貫通領域、細胞内領域(チロシンキナーゼドメインを含む)の3つの部分に分けられるが、本症の点変異はチロシンキナーゼドメインに存在する。
一方、同じFGFR3の膜貫通領域の点変異(G380R点変異が代表的)ではより重症な軟骨無形成症となる。
FGFR3のシグナルは軟骨細胞の増殖に対し抑制的に作用するが、本症の原因となる変異型FGFR3は受容体シグナルが恒常的に活性化される機能獲得型変異であり、軟骨細胞の分化が促進され内軟骨性骨化の異常をきたし長管骨の成長障害などを生じると考えられている。

疫学

明確な出生頻度については不明で軟骨低形成症の発症頻度の1/8程度とされているが、症状が軽度な例では未診断のものも多数存在するものと推測される。

臨床症状

近位部優位な四肢の短縮、低身長を認めるが、軟骨無形成症と比べて程度は軽い。出生時には明らかな四肢の短縮はみとめず、乳児期での診断は困難である。頭部や顔貌は正常で三尖手はみとめない。軟骨無形成症でみられる症状(合併症)はほとんどないが、軽度の精神発達遅滞が9%程度にみとめられる。

診断

四肢短縮型の低身長で、単純X線検査でみられる特徴的な所見から診断するが、軟骨無形成症と比べて所見は軽度であることが多く診断は困難な例がある。

治療

本質的な治療はない。低身長に対して成長ホルモン治療が保険適応となっており、軟骨無形成症と比べて治療効果は良好である。

予後

予後は良好と考えられている。

小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。