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こうぷろらくちんけっしょう
高プロラクチン血症Hyperprolactinaemia

小児慢性疾患分類

疾患群5
内分泌疾患
大分類6
高プロラクチン血症
細分類9
高プロラクチン血症

病気・治療解説

概念

プロラクチンは、下垂体前葉のプロラクチン分泌細胞から分泌され、視床下部からの抑制的な調節をうけている。重度の高プロラクチン血症は、その多くがプロラクチン産生下垂体腺腫(プロラクチノーマ)によるものである。

病因

径10mm未満のミクロプロラクチノーマと、10mm以上のマクロプロラクチノーマに大別される。

症状

高プロラクチン血症による性腺機能抑制のため、小児では思春期の遅発や進行停止が認められる。成人女性では、乳汁分泌と無月経、男性では性欲低下を呈する。また、マクロプロラクチノーマでは、下垂体前葉機能低下症や、頭痛、視力・視野障害を伴うこともある。

診断

血清プロラクチン値が ≧100ng/ml の場合はプロラクチノーマの可能性が高い。除外診断として、薬剤性高プロラクチン血症と甲状腺機能低下を否定する。次いで、造影MRI で下垂体病変の有無を確認するが、下垂体腺腫は造影されにくい低信号域として描出される。

治療

プロラクチノーマ治療の第一選択はドパミンアゴニストである。超長時間作用型で消化器系の副作用が少ないカベルゴリンが繁用される。0.25~0.75mg/日を、週1~2回服用する。薬剤抵抗例や副作用が強い症例では、経蝶形骨洞的手術が適応となる。

予後

ドパミンアゴニストによる内科治療の有効性(プロラクチン正常化率)は、十分な量を投与すれば90%以上と考えられる。また、腫瘍の縮小も多くの例で認められる。

小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。

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