いでんせいけっかんせいふしゅ(しーわんいんひびたーけっそんしょう) 遺伝性血管性浮腫(C1インヒビター欠損症)hereditary angioedema; C1 inhibitor deficiency
実施中の治験/臨床試験
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病気・治療解説
概要
局所性で突発性の血管性浮腫であり、遺伝性におこる。
病因
C1 inhibitorの欠損あるいは機能異常によっておこり、その結果、補体系、凝固線溶系、キニン系が活性化し、生成されたブラジキニンが、血管透過性亢進、血管拡張などをおこすことで突発性に血管浮腫を呈する。以下の病型に分類される。
I型:
常染色体優性遺伝形式をとる。C1 inhibitorの活性、蛋白量ともに低下している。遺伝性血管性浮腫の85%をしめる。
II型:
常染色体優性遺伝形式をとる。C1 inhibitorの活性は低下しているが、蛋白量は正常または上昇している。C1 inhibitorの活性中心のアミノ酸変異による。遺伝性血管性浮腫の15%をしめる。
III型:
C1 inhibitorは活性・蛋白量ともに正常である。国内からはまだ報告はない。
疫学
約50,000人に1人の頻度でみられる
臨床症状
以下の症状が突発的におこり、24時間で最大となり72時間で通常消失する。浮腫は左右非対称であり、指圧痕を残さない。外傷、歯科治療、肉体的あるいは精神的ストレスが誘因となることがある。
① 皮下浮腫、粘膜下浮腫
あらゆる場所に生じ得る。眼瞼、更新、四肢に生じやすい。痒みや痛みはない。
② 消化器症状
腹痛、嘔気、嘔吐、下痢などがおこる。腹痛は激しい痛みであるが、筋性防御はない。腹部超音波検査などで、腸管の浮腫が確認される。
③ 喉頭浮腫
嚥下困難、のどのつまり感、声の変化、窒素感があり、進行すると呼吸困難となり死亡することもある
治療
発作時には、ヒト血漿由来C1-インアクチベーター濃縮製剤投与が有効である。
大きなストレスが予想される外科治療などの際には、手術1時間前にC1-インアクチベーター濃縮製剤の補充を行う事で、発作を予防する。
発作の期間が長い場合や、喉頭浮腫がたびたび起こっている場合には、トラネキサム酸やダナゾールなどが使用される場合もある
合併症
喉頭浮腫では呼吸困難から窒息する場合があるので、注意が必要である
小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。