せんてんせいしんまくけっそんしょう先天性心膜欠損症Congenital defect of the pericardium
小児慢性疾患分類
- 疾患群4
- 慢性心疾患
- 大分類23
- 先天性心膜欠損症
- 細分類27
- 先天性心膜欠損症
病気・治療解説
概要
先天的に心膜が欠損した状態である。無症状であるが、部分欠損では、心耳が嵌頓したり、冠動脈が圧迫されたりすると胸痛を生じることがある。嵌頓の危険がある場合には手術する。
病因
先天性である
疫学
非常に稀であり、正確な頻度は不明。ただ、左側心膜欠損が多く、右側心膜までおよぶことは少ない。男児に多い
臨床症状
多くは無症状である。たまに胸痛を訴えることがある。心膜欠損部の心耳、心室や心膜欠損部の遊離部が冠動脈を圧迫すると胸痛を訴える。通常、心電図、胸部エックス線は正常なことが多い。心電図では時に、右脚ブロック、右軸偏位をみることがある。胸部エックス線所見として、心臓の左方偏位があるものの、気道は正中にある。左心膜部分欠損では左心耳が突出することがあり、肺動脈直下に膨隆した陰影として現れる。心臓カテーテル検査では、造影で、左心耳が左胸腔に突出していることがある
診断
MRIが心膜の欠損病出が可能であり、診断に有用である。手術時の観察できる
治療
部分欠損では、左心耳、左室が突出して、絞扼する恐れがある場合は、パッチ閉鎖術か直接縫合術を行う
予後
不明である。突出した左心耳や左室で冠動脈が圧迫されると胸痛を起こしうる。その程度が重度になると突然死を起こす可能性があるといわれる
小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。
この疾患に関するピックアップ記事、イベントはありません