ぶんるいふのうがためんえきふぜんしょう分類不能型免疫不全症common variable immunodeficiency; CVID
小児慢性疾患分類
- 疾患群10
- 免疫疾患
- 大分類3
- 液性免疫不全を主とする疾患
- 細分類24
- 分類不能型免疫不全症
病気・治療解説
概要
分類不能型免疫不全症(common variable immunodeficiency: CVID)は低ガンマグロブリン血症のために細菌感染症を繰り返す原発性免疫不全症のひとつである。性差は認められず、20~40代で診断されることが多いが、小児や高齢者で診断されることもある。
病因
ほとんどは原因不明であるが、一部にICOS、CD19、CD81、CD20、CD21、TACI、LRBA、BAFFレセプター、TWEAK 、NFKB2欠損症が同定されている。一部のTACI、TWEAK、NFKB2欠損症は常染色体優性遺伝であるが、その他は常染色体劣性遺伝である
疫学
抗体欠乏を主とする原発性免疫不全症のなかでは最も多く、わが国でも300例以上存在すると思われるが、成人例を中心に未診断例も多く存在する
臨床症状
前述のXLAと同じく反復する細菌感染症を主徴とするが、XLAと比べると重症感染症は比較的少ない。脾腫、リンパ節腫脹、肉芽腫様病変、自己免疫疾患、悪性腫瘍をときどき合併する
治療
XLAと同じく基本的治療は静注用製剤あるいは皮下注用製剤による免疫グロブリン補充療法である。週当たり100mg/kg以上の製剤を静注用は3~4週毎、皮下注は毎週投与し、血清IgGトラフ値を500mg/dL以上に保つ
合併症
慢性肺疾患のみならず、自己免疫疾患や悪性腫瘍を合併しやすいので、注意が必要である
小児慢性特定疾患情報センターhttps://www.shouman.jp/より、許可をいただき掲載しております。
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