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ウォルフラム症候群Wolfram syndrome

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病気・治療解説

概要

ウォルフラム症候群は主として小児期に発症する糖尿病と視神経萎縮(視力障害)を主要な徴候とする遺伝性疾患です。糖尿病、視神経萎縮に加えて、尿崩症(尿の量が多くなる)、感音性難聴、尿路異常(水腎症、尿管の拡大)、多彩な精神・神経症状(抑うつ、双極性障害(躁状態、うつ状態を繰り返す)、脳幹・小脳の異常による歩行・運動障害、けいれん、など)を合併します。

罹患数

日本には約200人の患者さんがいると推定されています。頻度は71万人に1人(100万人に1.415人)の割合です。

疫学

この病気は遺伝病で、 常染色体劣性遺伝 という遺伝形式を取ります。従って両親が遺伝学的に近い(血族結婚など)場合に子供がなりやすいと考えられます。

原因

ウォルフラム症候群の患者さんの60-70%でWFS1遺伝子の異常が見つかっています。この遺伝子は細胞内の小胞体というところに主に存在する蛋白質をコードしており、その機能の維持に重要であると考えられています。

遺伝

基本的に遺伝性の病気です。患者さんの両親は一組、2つの遺伝子のうちの1つ異常な遺伝子を持っていますが特に症状はありません。その異常な遺伝子のうち、両親のいずれかから、どちらか1つだけが子供に遺伝した場合には症状は出ませんが、両親からともにひとつずつ、異常な遺伝子を引き継いだ場合に発症します(常染色体劣性遺伝)。両親が異常な遺伝子を持たないにも関わらず、子供の遺伝子に突然 変異 が起こって発症してしまうこともあります。

症状

典型的には10 歳前後に発症する糖尿病(インスリン治療が必要)が初発症状となります。その後、やや遅れて視神経萎縮による視力障害を来します。糖尿病と視神経萎縮の合併によりウォルフラム症候群の診断がなされます。その他、中枢性尿崩症(尿の量が多くなる)、聴力障害(感音性難聴)や尿路異常(水腎症、尿管の拡大)、神経症状(脳幹・小脳の障害による歩行・運動障害、けいれんなど)、精神症状(抑うつ、双極性障害(うつ状態と躁状態の繰り返し)など)を様々な組み合わせで合併し、これらの症候に伴う多彩な症状を呈します。
症候は一般に進行性ですが、症例あるいは病期により、一部の症候のみを呈する場合があります。

治療法

ウォルフラム症候群に対する根本的な治療法は確立されていません。糖尿病に対してはインスリン注射、尿崩症に対しては抗利尿ホルモンの投与が行われています。その他、視力低下や難聴に対しては拡大鏡や補聴器の使用等、対症療法や支持療法が行われます。失明や重度の聴力障害に至ることもまれでないため、それに備えた学習(点字、手話など)も必要です。運動障害に対しては、リハビリテーションによる機能維持を図ります。排尿障害などに対しては、泌尿器科的な支持療法が行われます。

経過

一般に進行性のため、早期に治療を開始し、病期に応じた適切な医療・介護の介入が必要になります。
視神経萎縮が進行し、失明する事があります。脳幹部や小脳の障害のために歩行障害や運動障害、 嚥下障害 などを来すことがあります。

患者さんに知って欲しいこと

それぞれの病期に応じた対応が必要になります。重要な事は一つ一つの治療を中断しない事です。特に糖尿病については、自身のインスリン分泌が著しく低下するため、インスリン注射を中断するとケトアシドーシスというたいへんな 重篤 な状態になることがあります。必ず定期的に病院を受診するようにしましょう。視力障害、聴力障害や運動障害が進行すると日常生活の不便が大きくなるので、自宅等の生活環境を整えたり、福祉・介護の担当者との連携を密にすることが必要です。
※難病情報センターhttp://www.nanbyou.or.jpより、許可をいただき掲載しております。