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小児の肺動脈性肺高血圧症に対する治療薬オプスミットが承認を取得

Johnson&Johnson社(ヤンセンファーマ株式会社)は2025年12月22日、肺動脈性肺高血圧症(PAH)の治療薬である「オプスミット」について、国内において、小児の肺動脈性肺高血圧症(Pulmonary Arterial Hypertension: PAH)の治療薬として、小児用分散錠1.0mgおよび2.5mgの新規剤形と用法および用量(生後3カ月以上)、同10mgの用法および用量追加(50kg以上)の承認を取得したと発表しました。

肺動脈性肺高血圧症(指定難病86)は、心臓から肺に血液を送る動脈の内側が狭くなることで肺動脈の血圧が上昇する進行性の疾患です。国内の患者数は4900人以上とされており、特に小児の患者さんは先天性心疾患や発達性肺疾患などを伴うケースが多く、個別の病状に合わせた治療が必要とされています。

オプスミットは、エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)であり、成人に対する治療薬としては2015年に国内で承認されて以来、治療ガイドラインでも推奨されるなど広く使用されてきました。今回の小児への適応拡大は、国際的な臨床試験や、日本人の小児患者さんを対象に行われた第3相試験などの結果に基づいたものです。国内の試験では、肺血管の抵抗を示す数値の変化において、事前に定められた基準を満たす結果が示されました。

J&Jのクリス・リーガー代表取締役社長はプレスリリースにて、「本承認により、日本における小児のPAH患者さんに対する新たな治療選択肢が可能になります。患者さんが国内でこのERAにアクセスできるようになると、オプスミットの1日1回の経口投与と小児分散錠は、患者さんおよびそのご家族の負担軽減に役立ちます。オプスミットの確かな実績を背景に、私たちはできるだけ早く全国の必要とする小児患者さんにこの新しい治療選択肢をお届けできることを期待しています」と述べています。

また、東邦大学医療センター大森病院 小児科 教授髙月晋一先生は、「オプスミットは、高い安全性と忍容性を有しており、成人PAH患者に最も処方されている治療薬です。欧州ではすでに小児PAH治療に対し承認が得られており、本邦でも生後1年未満を含む小児 PAH患者に対するオプスミット治療への期待は大きいです。今後、予後が不良であった小児PAH患者への治療戦略が向上すると考えられます」と述べています。

なお、同剤は2024年11月に小児を対象とした希少疾病用医薬品に指定され、2025年3月には特定用途医薬品にも指定されています。医療従事者への情報提供活動については、日本新薬株式会社と共同で実施される予定です。

出典
Johnson&Johnson社 プレスリリース

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