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抗CD19モノクローナル抗体製剤ユプリズナがIgG4関連疾患の再燃抑制の追加効能を承認取得

田辺三菱製薬株式会社は11月20日、「ユプリズナ点滴静注100mg」(一般名:イネビリズマブ(遺伝子組換え))について、IgG4関連疾患の再燃抑制の追加効能承認を厚生労働省より取得したと発表しました。

IgG4関連疾患(指定難病300)は、慢性、全身性、免疫介在性、線維化を伴う炎症性の疾患です。この疾患は、複数の臓器で腫大、結節・肥厚性病変や線維化を伴う進行性の疾患であり、寛解(症状が一時的に治まること)と予測不能な再燃を繰り返すことが特徴とされています。症状の有無にかかわらず、永続的な臓器障害を引き起こす可能性があります。

正確な発症機序は不明ですが、B細胞、特にIgG4陽性の形質芽細胞や形質細胞が主な要因である可能性が示されています。B細胞はIgG4関連疾患の発症機序において中心的な役割を果たしており、CD19を発現しているB細胞が炎症および線維化プロセスを促進すると考えられています。この疾患の有病率は全世界で10万人中5人と推定されており、典型的な発症年齢は50歳から70歳で、全体としては女性よりも男性での発症が多いという報告があります。

ユプリズナは、基礎疾患の進行に関与する形質芽細胞および一部の形質細胞を含む、自己抗体を産生するCD19陽性B細胞を標的として、持続的に枯渇させるヒト化モノクローナル抗体(mAb)です。患者さんは、初回投与の14日後に2回目の投与を受け、以降は初回投与から6ヵ月ごとに1回投与されます。

今回の追加効能承認は、ユプリズナの導入元であるアムジェン社と田辺三菱製薬が共同で実施した、IgG4関連疾患の患者さんを対象とした第3相国際共同治験(MITIGATE試験)のデータに基づいたものです。

田辺三菱製薬はプレスリリースにて、「希少疾患を含めたアンメット・メディカル・ニーズに応える医薬品を自社開発や他社等とのパートナリングを通して患者さんへ提供できるよう取り組んでいきます」と述べています。

出典
田辺三菱製薬株式会社 プレスリリース

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