希少疾患「RelA異常症」のタイプを見分ける新たな法則を発見
広島大学の研究グループは3月13日、RelA異常症で多く認められる、切断型タンパクを生じるRELA遺伝子変異の解析を行った結果、RelA-HI(半量不全変異)とRelA-DN(優性阻害変異))の分子病態を分ける機能的な境界領域を同定したと発表しました。
RelA異常症は、世界でもこれまでに17家系45人の報告しかない極めて珍しい病気です。感染や炎症が起きた際に免疫の調整を行う細胞内の情報伝達の仕組みがありますが、この病気の患者さんでは遺伝子の変異により、その仕組みで重要な役割を担うタンパク質が正常に作られません。この病気には、慢性的な粘膜の潰瘍や自己免疫疾患が主な症状となるタイプと、周期的な発熱や強い皮膚炎などを伴うより重篤なタイプの2種類が存在します。

今回、研究グループは、新たに見つかった患者さん5家系8人の遺伝子解析とこれまでの報告をもとに、遺伝子変異によって短く切断されたタンパク質を人工的に作り出して詳細に解析。その結果、タンパク質が切断される位置によって2つのタイプに分かれることが判明しました。具体的には、特定のアミノ酸付近を境界として、前半部分で切断されると比較的症状の軽いタイプ(RelA-HI)になり、後半部分で切断されると重篤化するタイプ(RelA-DN)になることが明らかになりました。


以上の研究成果により、タンパク質が切断された位置を手がかりにして病気のタイプを見分けられる可能性が示されました。これにより、今後新しく見つかる患者さんに対しても、より早く診断を行い、その人に合った治療を選択しやすくなることが期待されます。
なお、同研究の成果は、「Journal of Allergy and Clinical Immunology(Q1)」に3月13日付で掲載されました。
