1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. 抗FcRn抗体フラグメント・ヒアルロン酸分解酵素配合製剤「ヒフデュラ」のシリンジ製剤のが発売、全身型重症筋無力症などの自己注射が簡便に

抗FcRn抗体フラグメント・ヒアルロン酸分解酵素配合製剤「ヒフデュラ」のシリンジ製剤のが発売、全身型重症筋無力症などの自己注射が簡便に

アルジェニクスジャパン株式会社は12月15日、全身型重症筋無力症および慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の治療薬として、抗胎児性Fc受容体(FcRn)抗体フラグメント・ヒアルロン酸分解酵素配合製剤のプレフィルドシリンジ「ヒフデュラ配合皮下注シリンジ[エフガルチギモド アルファ(遺伝子組換え)・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)皮下注射製剤]」を発売したと発表しました。

全身型重症筋無力症(gMG、指定難病11)は、自己抗体が神経と筋肉の間の伝達を妨げることで、全身の筋力低下や疲れやすさが生じる自己免疫疾患です。また、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP、指定難病14)は、免疫の異常により末梢神経が障害され、手足の筋力低下や感覚障害を引き起こす疾患であり、いずれも患者の日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

ヒフデュラ配合皮下注シリンジは、抗FcRn抗体フラグメントとヒアルロン酸分解酵素を配合したプレフィルドシリンジ製剤です。同社は2024年4月にバイアル製剤を発売していましたが、新製品では薬液があらかじめシリンジに充填されています。これにより、患者自身による自己注射がより簡便になることが見込まれるほか、注射の準備にかかる手間が減ることで、医療従事者や介護者の負担が軽減されることも期待されています。

同剤は、海外で行われた臨床試験においてバイアル製剤との生物学的同等性が確認された結果に基づき、2025年9月19日に製造販売承認を取得し、同年11月12日に薬価収載されました。また、バイアル製剤と同様に、東邦ホールディングス株式会社が提供する患者宅への配送サービス「L1MON」を利用した配送も可能となっています。

アルジェニクスジャパンの後藤太郎代表取締役社長はプレスリリースにて、「この度の発売開始により、gMGとCIDPの患者さんに新たな治療の選択肢を提供できることになり、とても嬉しく思っています。ヒフデュラ配合皮下注シリンジが患者さんの自己注射や医療従事者及び介護者による投与負担軽減にお役立ていただけることを期待しています。私たちは、患者さんの声にしっかりと耳を傾け、ともに歩んでいくことを原動力に日々活動していますが、今後も患者さんのニーズに応えられるような革新的な治療薬を提供するため取り組んでまいります」と述べています。

出典
アルジェニクスジャパン株式会社 プレスリリース

関連記事