筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する細胞治療薬STR03の第II相臨床試験が開始
ニプロ株式会社は7月24日、札幌医科大学と共同開発した、ヒト自己骨髄由来間葉系幹細胞を用いた治療薬「STR03」について、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象とした第II相臨床試験を開始し、すでに1例目の患者さんへの投与が完了したことを発表しました。
筋萎縮性側索硬化症(指定難病2、ALS)は、運動ニューロンが選択的に変性・消失することで、筋力低下や呼吸機能障害を引き起こす進行性の難治性神経疾患です。現在、国内外で承認されている治療薬はありますが、病気の進行を根本的に抑制する治療法は確立されておらず、アンメット・メディカル・ニーズが高い疾患とされています。
STR03は、患者さんご自身の骨髄由来の間葉系幹細胞を使用しており、神経保護作用や神経栄養作用、血液脊髄関門の安定化などを通じて、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の進行抑制や生活の質(QOL)の改善に貢献することが期待されています。
第ⅡII相臨床試験では、STR03の筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する安全性と有効性を評価し、適応に向けた科学的根拠を確立することを目指します。同治験は2024年10月からすでに始まっており、今後も複数の施設で実施される予定です。