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遅発型ポンペ病対象の新規併用療法ポムビリティとオプフォルダの製造販売承認を取得

アミカス・セラピューティクス株式会社は6月24日、成人遅発型ポンペ病を対象とする新規併用療法「ポムビリティ点滴静注用 105mg」および「オプフォルダカプセル 65mg」の製造販売承認を取得したと発表しました。

ポンペ病は、ライソゾーム内でのグリコーゲン分解に関与する酵素である酸性α-グルコシダーゼ(GAA)をエンコードする遺伝子の突然変異によって引き起こされる稀な常染色体潜性遺伝性疾患です。本酵素の機能障害により、ライソゾーム内にグリコーゲンが蓄積し、細胞機能の障害が進行し、筋力、運動および肺機能が進行性に低下します。世界でのポンペ病の患者数は5千人から1万人と推定されています。

ポムビリティ(一般名:シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え))は、マンノース-6-リン酸を多く含むことにより、細胞への酵素の取り込みを向上させ、ポンペ病の筋組織に蓄積するグリコーゲンを減少させる作用が期待される遺伝子組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ製剤です。オプフォルダ(一般名:ミグルスタット)は経口剤であり、血中のポムビリティを安定化し、活性を維持させた状態で標的組織への取り込みを増加させることが期待されています。

この併用療法は、日本国内で遅発型ポンペ病成人患者さんを対象としたATB200-03試験とその長期継続投与試験(ATB200-07試験)が実施されました。また、2020年12月には厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定されています。海外では、ポムビリティが2023年3月、オプフォルダが2023年6月に欧州連合で承認されており、本年6月現在、欧州連合の他、英国、米国、スイス、オーストラリア、カナダで承認されています。

アミカス社のブラッドリー・キャンベル最高経営責任者兼社長はプレスリリースにて、「ポムビリティとオプフォルダの承認取得は、新しい治療法を必要としている日本のポンペ病患者さんにとって大きな進展です。この薬の開発に協力くださったすべての方々、特に臨床試験に関与いただいた患者さんとそのご家族ならびに医療従事者の方々に心からお礼を申し上げます」と述べています。

出典
アミカス・セラピューティクス株式会社 プレスリリース

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