X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎の成人患者さんに対する治療薬としてアダリムマブの適応追加承認を申請
アッヴィ合同会社は8月30日、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体(アダリムマブ<遺伝子組換え>、以下「アダリムマブ」)について、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎の成人患者さんにおける適応追加承認の公知申請を行ったと発表しました。
体軸性脊椎関節炎(axSpA)は、脊椎や仙腸関節など体軸関節に炎症を起こす疾患で、強直性脊椎炎(AS)とX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎(nr-axSpA)の2つに分けられます。2つの疾患の異なる点は、X線画像での所見の程度であり、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎(nr-axSpA)患者さんでは臨床的に仙腸関節の構造的変化がX線基準を満たしません。しかし、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎(nr-axSpA)患者さんは、炎症やこわばりによる身体機能の障害が頻繁にみられ、患者さんのQOL(生活の質)の低下や健康に重大な負担を及ぼすことに繋がる可能性があります。
アダリムマブは、2008年に日本で、関節リウマチの適応症での承認を取得。これまでに希少疾患を含む12の適応症で、小児から高齢者の患者さんの治療薬として承認を受けています。アダリムマブは長年にわたり、適応症の追加に加え、剤形追加や製剤・デバイスの改良を続けています。
今回の申請は、日本脊椎関節炎学会、一般社団法人 日本リウマチ学会および日本AS友の会からの効能・効果追加の要望に基づき、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、アダリムマブの海外での試験や国内における全国疫学調査の結果などの国内外の公表文献から、公知申請の妥当性が評価されたことによるものです。