小児の肝臓難病、iPSで再現 治療法開発へ前進
再現した病気は、小児の肝臓の難病のひとつ、先天性肝線維症。消化を助ける液を肝臓に送る胆管が変形したり、肝臓が硬くなったりして機能不全になる。厚生労働省が指定する小児慢性特定疾病の一つで、1万から4万人に1人が発症する。発症すると肝臓 …
RareS.コメント
小児慢性特定疾患になっている「先天性肝線維症」をiPS細胞で再現することができ、治療法の探索へ一歩前進しました。
先天性肝線維症は、肝硬変に似ているものの、小葉の構築を保って、各門脈域間を連結する著明な線維化や肝内胆管の拡張が特徴的な疾患です。肝脾腫、吐血や発熱。横断などが症状として現れることが知られています。
すでに特定されていた原因遺伝子に関してマウスの遺伝子を操作しても患者の病態を再現できないという状況でしたが、今回健康な人のiPS細胞でゲノム編集を行い、胆管細胞を作った場合、病態が再現できました。それにより、インターロイキン8の大量分泌がわかり、これを抑えることが効果的ではないかと推測されました。今後、小児に使える薬剤探しが進められるでしょう。注目していきたいですね。