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あっしゃーしょうこうぐん
アッシャー症候群Ascher’s syndrome

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アッシャー症候群

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日本人網膜変性症の遺伝子診断ネットワークの構築2015・09・07

病気・治療解説

概要

アッシャー症候群は難聴に目の病気( 網膜 色素 変性 症)を伴う疾患です。難聴の程度は軽度から重度まで様々です。難聴は生まれつき(先天性)である場合がほとんどです。網膜色素変性症は10歳ぐらいから発症し、徐々に進行していきます。

罹患数

調査研究班が実施した調査では、人口10万人あたり約6.7人と推測されております。海外でも人口10万人あたり3.0~6.2人とされており、本邦と比較して大きな違いはないものと考えられます。

疫学

遺伝子の変化( 変異 )が病気の原因ですが、ご両親はアッシャー症候群ではない場合がほとんどです。診断のためには、耳鼻咽喉科を受診していただき、聴力検査と遺伝子検査を受けていただく必要があります。

原因

現在までに、アッシャー症候群の原因として、現在までに10個の遺伝子(MYO7A,USH1C,CDH23,PCDH15,USH1G,CIB2,USH2A,GPR98,DFNB31,CLRN1)の変化(変異)が原因であることが明らかになっています。

遺伝

常染色体劣性遺伝 (じょうせんしょくたいれっせいいでん)と呼ばれる遺伝形式を示すため、患者さんのご両親は発病しませんが、ご兄弟には同じ病気がみられることがあります。

症状

症状の程度と発症時期によって3つのタイプに分類されています。目の症状は暗いところでの見え方が悪くなる(夜盲)にはじまり、その後視野が狭くなってきます。
タイプ1:生まれつき重度の難聴がみられます。前庭機能(バランス)の障害を伴う場合が多く、目の症状(夜盲)は10歳前後より生じます。
タイプ2:生まれつき高音障害型難聴(高い音になるにつれて程度が重くなる難聴)がみられます。目の症状(夜盲)は思春期以降よりみられることが多いとされています。また前庭機能(バランス)は正常である場合が多いです
タイプ3:進行性の難聴が特徴です。前庭機能(バランス)障害の有無や目の症状(夜盲)の発症時期は様々であるとされています。

治療法

現時点では難聴そのものを根本的に治療する有効な治療法はありません。難聴の程度に応じて、補聴器や人工内耳によってきこえを補う治療が行われております。特に先天性の重度の難聴がみられるタイプ1の場合には補聴器だけでは十分なきこえを獲得することは困難ですので、早い時期からの人工内耳を用いることが望ましいです。また将来的に目の症状(網膜色素変性症)が進行し、社会的失明(見える範囲が狭くなり、光を感じることはできるが文字を読んだり、ものを見たりするのが困難な状態)となる可能性を踏まえ、早い時期から両側に人工内耳を装用し、耳からの情報を最大限に生かすことが重要と考えられます。
(網膜色素変性症に対する治療法に関しては別項をご参照ください)

経過

タイプ1、タイプ2の場合には生後受けることのできる聴力検査(新生児聴覚スクリーニング検査)によって見つかることが多く、その後の精密検査で難聴の程度が分かります。タイプ1、2の場合、難聴は基本的には進行しないとされますが、中には進行する例も報告されています。タイプ3の難聴は生まれつきではない場合もありますが、徐々に進行するとされています。目の症状(網膜色素変性症)は10歳以降に発症し、徐々に進行することが知られています。また、タイプ1の場合には症状が進行し、社会的失明(見える範囲が狭くなり、光を感じることはできるが文字を読んだり、ものを見たりするのが困難な状態)となるケースもあります。

患者さんに知って欲しいこと

難聴については、きこえの程度に応じて補聴器や人工内耳を用いて聴力を補う必要があります。特にタイプ1の場合には言葉を覚えるために早期から人工内耳を用いて聴力をおぎなうことが重要です。また、治療だけではなく、場合によっては言葉のトレーニングが必要になることもあります。(網膜色素変性症に関しては別項をご参照ください)
※難病情報センターhttp://www.nanbyou.or.jpより、許可をいただき掲載しております。